研究分担者 |
川崎 恭治 九州大学, 理学部, 教授 (40037164)
古川 浩 山口大学, 教育学部, 助教授 (10108269)
宮崎 亨 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70024213)
野瀬 卓平 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016405)
平野 賢一 東北大学, 工学部, 教授 (10005209)
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研究概要 |
1.2年間にわたり次の研究プロジェクトチームを発足させ、それぞれ次の成果を得た。 イ 高分子の相分離過程の研究 (古坂,野瀬,梶) 高分子の相分離の後期過程を光散乱で研究した結果、スケーリング則が成立する等、大きな成果があった。高分子の相分離の初期過程に中性子散乱法の適用を検討したところ、大きい均一な試料が必要であることが判明したが、まだ満足のいく試料が得られていない。 ロ 合金の相分離過程の研究 (宮崎,長村,平野) 合金の析出過程について、X線回折,中性子散乱,電子顕微鏡,アトムプローブ電界顕微鏡等の異る方法で研究した結果、極めて詳細な知見が得られつつある。その中で弾性歪みエネルギー,界面エネルギーの果たす役割,等が明らかになりつつある。 ハ スケーリング則,指数則の検証 (鈴木,古川,好村) 以上の高分子や合金の相分離過程に共通して、スケーリング則,指数則,構造関数のべき乗則等が存在することが判明した。これらの法則の成立根拠,適用範囲等が議論された結果、極めてユニバーサルな性格をもつことが明らかになった。 ニ 新しいタイプの秩序形成過程 (国富,大林,川崎) 高分子や合金の相分離過程に限らず、異方性のある磁性体の秩序過程,誘電体における不整合相転移,シアの流れのある系での秩序過程,液体ヘリウムの超流動相転移,スピノーダル分解しつつある合金でのフォノン等、新しいタイプの秩序形成過程が研究され始めた。
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