研究分担者 |
石丸 博 愛知教育大学, 教育学部, 助手 (00168262)
君塚 大学 松蔭女子学院短期大学, 家政学科, 専任講師
沢田 善太郎 大阪府立大学, 総合科学部, 専任講師 (90137232)
山本 剛郎 関西学院大学, 社会学部, 教授 (90068742)
KIMIZUKA Hirosato Full-time Lecturer, Shouin Women's Junior College
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研究概要 |
1.組合員調査を灘神戸生協について昭和62年1月実施, 名簿より等間隔抽出(一般組合員1134, 地域運営委員221)して802の有効票で回収率59.2%, 郵送による質問紙40問への回答をえた. 単純集計, 地域地区別集計, 一般組合員と地域運営委員の比較を中心に成果をまとめた. 2.公式組織を組織目標, 組織権力, 組織コミュニケーションについて検討した. 実効的組織目標として, 地域(戦略)目標と安全目標が目立つ. 基礎単位として地域運営委員会の自治能力は, 生活文化, 福祉において著しい. 実行レベルでの組織活動は, コミュニケーションとチェック機能, 連帯, 加入推進に関係する. 数多くの刊行物がコミュニケーションを維持している. 3.灘神戸生協組合員調査の結果にもとづいて組合員の意識と態度を分析し, 生協活動への参加は, (1)消費生活における合理性の獲得に寄与すること. (2)社会参加への積極的な意欲の形成に寄与すること. (3)しかし, 政党支持に関して何ら影響を持たないこと, を実証した. 4.灘神戸生協が地域社会に密着, 浸透している点が種々みられるが, 組合員行動と地域社会での行動の関連を中心に検討した. (1)組織率は芦屋市, 神戸市東灘区で90%以上の高率になり, 中心から遠ざかり内陸部に向うほど低くなる. (2)安全良質, 安全な商品ということ以外に, 生協は近隣との交流, 新しい友達の獲得, 地域の活性化につながる. 5.灘神戸生協を焦点組織とした組織連関を, 商品取引に関する経済団体との連関, 行政に関する行政団体との連関, 地域生活に関する地域諸団体との連関を明らかにした. 従来の組織連関の類型, 理論への新たな補強の必要性を明らかにした.
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