研究課題/領域番号 |
60301032
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 図書館情報大学 |
研究代表者 |
渡邉 禮子 図情大, 図書館・情報学部, 教授 (80100915)
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研究分担者 |
小林 順子 清泉女子大学, 文学部, 教授 (20089288)
竹中 和郎 筑波大学, 社会科学系, 教授 (70066182)
深井 耀子 阪南大学, 商学部, 教授 (70122166)
大原 祐子 東京大学, 教養学部アメリカ研究資料センター, 助教授 (00099988)
正井 泰夫 立正大学, 文学部, 教授 (10017113)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | カナダ / 多文化主義 / 教育 / 学校 / 図書館 / 言語教育 / 移民 / イマーションプログラム |
研究概要 |
本研究においては、カナダ多文化主義を取りまく諸々の条件,歴史的基盤,地理的基盤を明らかにし、また多文化主義を取りまく実態について、たとえば、多文化主義が社会現象としてどのような形で表れているか、政策としての多文化主義はどう展開されてきたか、それらの政策が学校教育や社会教育ではどのような形で実現されているか、また、そうした現象が表れるに至るまでの過程、さらにその特殊な局面としての言語教育の実情を明らかにすることができた。 たとえば、歴史的基盤としては、世界中の諸々な民族集団がその出自の文化をカナダの地にもたらしていること、地理的基盤としては、カナダが広大の国土を一つのカナダ連邦という政治的組織の中に持つことにより、カナダの地にもたらされた諸民族の文化を彼らの住み着いた自然的風土にマッチさせる形で発達させることができたことなどが挙げられよう。そうした条件に支えられて、学校教育・社会教育を含む文化的事項は、住民の意向を反映するという風土が作り上げられ、多様な内容を含むことが可能になるような制度が作り上げられた。それは諸領域で確認されるが、その典型の一つは言語教育である。カナダの地には、何百という言語教育の種類が存在し、かつまた、その教授方法もいろいろなタイプのものが導入されて実験が重ねられ、また成果を挙げていることが明らかにされた。 しかし、諸民族の融合を避けてモザイクにしようという多文化主義の試みは、言語政策の面で二言語の枠内という制約や移民政策の二文化主義との調和などの予盾や問題を浮き彫りにし、多文化主義の内容に変質が起こっていることも明らかになった。なお、国内所蔵のカナダ関係図書データベースの作成も予定したが、時間・経費等の関係で今回は割愛せざるをえなかった。
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