研究分担者 |
上田 学 帝塚山大学, 教養学部, 助教授 (60103834)
小島 弘道 筑波大学, 教育学系, 助教授 (80030584)
名越 清家 福井大学, 教育学部, 教授 (20030041)
西之園 晴夫 京都教育大学, 教育学部, 教授 (90027673)
清水 俊彦 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (20031768)
大脇 康弘 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60135762)
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研究概要 |
(1)本研究は, 教師教育の連続性実態とその在り方の解明を基本課題とするものであり, 同じ共同研究者による教員養成段階での調査研究を基礎としている. 各年度の研究課題は次の通りである. 第1年次(昭和60年度)-教員採用状況の実態と問題点の解明, 第2年次(昭和61年度)-教員研修, とりわけ府県・政令市レベルでの行政研修の実態と問題点の解明, 第3年次(昭和62年度)-教員養成段階も含めた教師教育の全体構造, とりわけその連続性実態の解明とそれに基づく教師教育改革の在り方の検討, である. (2)第1年次, 第2年次は, 教員採用・教員研修の実施者(指導主事等)とその受け手(現職教員及び学生)に対する質問紙調査を中心に研究を進めたが, 養成, 採用, 研修の間で, 制度的・内容的な有機的連関が希薄であることが明らかになった. またこれを反映して, 実施側と受け手側とにおいて, 実態認識や改革志向の乖離が著しいことも明らかとなった. (3)現在, 免許状種別の改訂や免許規準の引き上げが養成段階で, 方法の「多様化」や緻密化が採用段階で, そして初任者研修制度の創設や行政研修の体系化が研修段階で, 教師教育改革の諸側面として進められている. そしてその改革・再編原理は, この3段階を一体的なものとする「連続性」に立っているが, 改革の現実を規定するのが採用者数の減少状況における雇用者-行政側の絶対的優位性であり, この「連続性」が教師の連続した成熟化過程, 職能成長過程の特質を詳細に捉えたものでなく, 「実戦力」重視の技術的志向に傾斜したものであるところに問題を見出すことができる. (4)第3年次の研究では, 現在多様に検討・試行されている教師教育改革の在り方を, これまでの調査研究の成果を通して, その連続性の在り方から検討し, もって教師教育の改善・改革に求められる今日的課題性と理論的枠組みを提示した.
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