研究課題/領域番号 |
60301073
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
本田 純一 成城大, 法学部, 助教授 (20101628)
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研究分担者 |
大村 泰樹 中央学院大学, 法学部, 専任講師 (60183240)
浅倉 むつ子 東京都立大学, 法学部, 専任講師 (80128561)
小賀野 晶一 秋田大学, 教育学部, 助教授 (50152377)
浅野 直人 福岡大学, 法学部, 教授 (90078494)
野村 好弘 東京都立大学, 法学部, 教授 (00083311)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 芸能出演契約 / 専属契約 / プロモーション契約 / 芸能プロダクション / 音楽プロダクション / 演芸プロダクション / モデルクラブ / 劇団 / 興行 / テレビ放送会社 / ラジオ放送会社 |
研究概要 |
マス・メディアの発展とも相挨って、近年、わが国の芸能諸分野は、国民文化の形成・発展の上で極めて大きい役割を果すようになり、それが産業として占める位置も大きなものとなってきている。この一方で、芸能出演契約をめぐる関係諸当事者(実演家、プロダクション、劇団、出演先、映画会社、レコード会社等)間の関係が、近代的労働、契約関係と異なる多くの慣行に依存していることも、しばしば指摘されており、その法解釈上の問題点については、部分的ながら、これまでに幾つかの優れた研究も公表されてきた。本研究では、それを更に芸能出演契約全般にまで拡大し、それに対する一般問題・一般理論を検討することを目的としている。もっとも、芸能出演契約は概して巾広い内容を持つため、研究の総論としては(1)音楽界(一般歌謡・演奏・クラシック音楽・邦楽等)(2)演芸界(3)映画界(4)演劇(新劇、新派、児童劇団等)(5)モデルクラブ(6)古典芸能(能・狂言・歌舞伎・文楽等)(7)プロ・スポーツ(相撲、野球、プロレスリング、プロボクシング、サッカー等)等々の契約慣行全般につき検討を行ったが、この2年間に検討を集中したのは、音楽界及び演芸界における契約関係であった。具体的には、(A)契約形式(契約形式を採用しているか、定形書式があるか、契約条項、特別な契約形式をとる場合一外国人、未成年者ーがあるか等(B)契約不履行時の処理(通常の処理、争いとなった場合の処理、補償、制裁慣行等)、(C)プロダクション運営(一般的運営、実演者との問題、出演先との問題、未成年者タレントの処置等)につき、出来る限り多くの当事者に対面し、具体例を集めるよう心がけた。結果的に、この2年間の研究を通じて、なおこの領域においては近代的契約関係が未整備である点、表面上の契約関係とは異なる不対等関係が存在する点が浮彫りとなった。民法・労働法・行政法的検討から、あるべき契約を提言したい。
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