研究課題/領域番号 |
60301086
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済事情・政策学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉本 昭七 京都大学, 経済研究所, 教授 (70027572)
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研究分担者 |
板木 雅彦 立命館大学, 国際関係学部, 講師 (10168297)
佐藤 光 大阪市立大学, 経済学部, 教授 (90093244)
松村 文武 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (70088110)
溝端 佐登史 京都大学, 経済研究所, 助教授 (30239264)
上原 一慶 京都大学, 経済研究所, 教授 (60052544)
藤村 博之 京都大学, 経済研究所, 助手 (30173462)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 経済統合 / 多国籍企業 / 世界経済の重層性 / 東西合弁企業 / 世界分業 / 対外開放 / 直接投資 / 重層的統合化 / 中国 / ルーマニア / ブルガリア / ユーゴスラヴィア / ハンガリー / 経済改革 |
研究概要 |
本研究の成果は、杉本昭七編『経済の世界化とシステム変化の現段階』として京都大学経済研究所より1991年2月公刊した。本報告書は2つの領域から成っている。1つは「多国籍企業による世界化過程の諸側面」であり、他は「社会主義と対外開放ー東西合弁企業を軸心にー」を扱った領域である。 前者には、資本主義世界経済の基軸通貨国であるアメリカが経済力を喪失していく過程で、日本・ドイツを軸として政府と民間企業が、アメリカの債務を如何に金融しているかその構造を「公的・私的体制支持金融」概念で把え、更にそれは歴史的には金融統合の進展過程であるとする松村文武論文、日本経済の輸出至上主義戦略から国際統合化戦略への転換を具体的に析出した藤原貞雄論文、日本国内での外国資本の活動状況を実証的に明らかにした岡田知弘論文、多国籍企業と国家との関わりを理論的に考察した佐藤光論文が含まれている。松村・藤原・岡田の三論文は実証資料においても注目される。 後者では、1980年代後半の旧社会主義国の体制転換期に合弁企業の形をとった資本主義国の直接投資が、旧社会主義国の中で如何なる経済関係を持ち、活動し、制約を蒙っていたかを、ハンガリ-(杉本昭七)、ソ連(溝端佐登史)、ブルガリア(岩杉彪)、ル-マニア(浅尾仁)、ユ-ゴスラビア(藤村博之)について解明している。これらの論文は1980年代末に生じた歴史的にも重要な社会主義体制崩壊直前に各国が抱えていた問題点と体制転換の必然性を知る上で貴重な貢献となろう。
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