研究課題/領域番号 |
60301099
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
斉藤 隆夫 名大, 経済学部, 教授 (40022446)
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研究分担者 |
高田 正淳 神戸大学, 経営学部, 教授 (60030706)
宮本 匡章 大阪大学, 経済学部, 教授 (00028036)
斉藤 静樹 東京大学, 経済学部, 教授 (80107482)
若杉 明 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (90017814)
森田 哲弥 一橋大学, 商学部, 教授 (60017465)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
1986年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1985年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 会計測定 / 財務会計 / 管理会計 / 会計監査 / 公会計 / 国際会計 / 会計基準 / ディスクロージャー |
研究概要 |
会計測定は会計処理手続の基本的部分を構成する。会計は常に経営実践(実務)との間に密接な相互作用をする関係をもつ。実務からの問題提起、その処理方法の模索、およびそれの実務への応用というプロセスを繰返えし乍ら理論化され、進化していくものである。本研究の計画では、これまでの会計測定基準を、現代の会計学の通説となっている三分野(財務会計、管理会計、会計監査)に分けて、実務を視察の上、意見交換も含めて再検討し、新しい測定基準を示唆することを意図した。財務会計の分野では測定方法の変革の方法が示されたし、生態会計、社会会計、会計と利益・情報・財務等について新しい測定思考を得た。管理会計の分野では技術革新やコンピュータ処理に応ずる新しい測定の対応方法、分権的管理組織での会計測定のあり方についての漸新な考え方、監査の領域では現在進行中の商法会計規定との調整についての解決の問題、監査の会計測定への働きかけの問題等について新しい見解を得た。更に計画外ではあるが、政府・官庁も含めて、現在単年度会計で完全に予算優先主義をとっている公会計における会計測定のあり方について、マクロおよびミクロの立場から極めて有益な成果を得た。公会計が企業会計より後まわしになっている会計学界の現状にかんがみ、大いに示唆に富むものである。また、最近の企業の海外進出に伴って発生する為替換算等の会計測定の諸問題の提起もあった。以上、これらすべてについて、統一的な新しい基準を形成する処までは時間の関係上至らなかったが(ここにも政府会計の改善すべき点があるのだが)、FASBの会計基準の研究に基いて基準形成の基礎が示されたり、部分的に測定基準が示されている処もある。本研究は現行の企業会計原則の改訂や、とくに原価計算基準の管理会計化に大いに役立つ提言が含まれている。これらは既に貴重な成果であるが、各分担者により更に一層の展開が期待される。
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