研究分担者 |
藤原 三夫 京都大学, 農学部, 助手 (20144347)
伊藤 勝久 島根大学, 農学部, 助手 (80159863)
川田 勲 高知大学, 農学部, 助教授 (40036752)
堺 正絋 (堺 正紘) 九州大学, 農学部付属演習林, 助教授 (70038248)
林 進 岐阜大学, 農学部, 講師 (10021718)
IZUMI Eiji Ehime University, Associate Professor (30026637)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1985年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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研究概要 |
1.原木流通では, 先づ, 素材生産担当者による山元土場で樹材種・材質によって等級選別された上で原木市売市場で再び選別されるという二重の選別構造により国産材は広域流通・錯綜流通していく. 国産材流通上, 市売市場の位置は量的・機能的に高くなっている. しかし, 間伐材小径木生産の増大のもとで市場経営は圧迫を受けている. 市売市場の社会的意義を促進していく上で, 流通と加工部門を直結させた流通経路の短縮化, 小径木仕訳の簡略化が課題であり, 市場機能の分化, 物流機能の自動制御化・ハイテク化, 情報機能の強化及び小径材の場外流通のシステム化の方向が検討されよう. 2.製材産地は, 戦前型と戦後型, 全国産地型と地方産地型に類型化されるが, それほど目立たない小規模の生産地が存在することを明らかにした. 兵庫県の場合, 全国-地方銘柄, あるいは全国産地-地方産地という分業図式から外れた空白の分野で生じている新しい方向であること指摘した. 3.遠隔地産地の宮崎県・熊本県を事例にして製品流通の再編形態の1つとして共同販売形態の実態と仕組みを分析した. 木材の共同販売は数多くのタイプがあり組織形態からみると同一業種によって構成される地域横断型と生産, 加工, 流通に係わるものが垂直的に結びついた地域縦断型共販組織に大別できる. 前者は在来型であり, 構成員間の信頼, コスト概念, 製品規格の統一と平準化が発展条件であり, 後者は新興型であり, 加工木材分野の進出, コンビナート型産地形成等により需要の多様化と個別化更には拡大策として果すべき役割は大きい. 4.産地形成及び木材流通の再編の一形態として「産直住宅」を位置づけたが, 住宅自体が銘柄化するためオルガナイザーの役割は極めて大きい. 5.地域の木材産業関連業者の市場行動は政策当局の理念と必ずしも整合していない. 整合問題の解決はむずかしい.
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