研究分担者 |
長谷川 博一 京都大学, 理学部, 教授 (20025232)
堺 孝祐 (境 孝祐) 日本大学, 生産工学部, 助教授 (90059501)
森 覚 信州大学, 理学部, 教授 (50020649)
長島 一男 名古屋大学, 理学部, 教授 (20022501)
甲斐 敬造 東京大学, 東京天文台, 教授 (70012846)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
1987年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1986年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1985年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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研究概要 |
太陽圏は太陽から放出された太陽風プラズマにより形成される巨大な磁気圏である. 本研究計画では, 太陽圏に関する多角的観測の実を上げながら研究を進めることを主眼とした. その観測は, 広いエネルギー範囲の宇宙線観測, 色々な波長領域(電波, 赤外線, X線, ガンマ線)での電磁波の観測および惑星間塵の観測等が行われた. それらによって我々の地球の環境である太陽圏の構造と進化の解明, さらには太陽圏全体構造を狙った研究が次の如く進められた. (1)太陽フレアに伴って放出される高エネルギー粒子, X線, 太陽中性子等の放出メカニズムおよびそれらが惑星間空間への伝播機構について興味ある結果が得られた. (2)太陽風と惑星間空間磁場構造については, その三次元構造の研究に新しい観測事実に基づく見解が得られた, 即ち1つは, マイクロ波の惑星間シンチレーションの観測から求める太陽風の情報, 他は地下中間子望遠鏡により観測された高エネルギー宇宙線の非等方性の解析から推察されるものであり, 従来からの定説であるパーカー磁場構造に反する様な結果を得た. (3)太陽圏境界および近傍の銀河系空間に関しては, 宇宙X線, 赤外線およびサブミリ波の観測から, 太陽圏の周辺にホットバブルの存在が確認された. また宇宙線空気シャワーの観測から, 太陽圏周辺では平均の銀河アーム磁場からずれた磁場構造が見出された. (4)隕石の同位体の分析, 宇宙塵のイオン加速器による宇宙線生成核種の測定が進み, 原始太陽系の形成に関する研究に進展が見られた. (5)測定器の開発については, 外層膜反射鏡を用いたX線望遠鏡の製作, 重粒子測定のための飛跡検出器CR-39, 位置感応型シリコン検出器の考察, 性能テスト等が行われた.
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