研究課題/領域番号 |
60302023
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀江 忠児 東北大, 工学部, 教授 (10005168)
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研究分担者 |
松原 武生 岡山理科大学, 理学部, 教授 (60025202)
豊沢 豊 東京大学, 物性研究所, 教授 (50013454)
米沢 富美子 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (10027344)
花村 榮一 東京大学, 工学部, 教授 (70013472)
和田 靖 東京大学, 理学部, 教授 (70011476)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1986年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1985年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 構造相転移 / 電荷密度波 / 整合-不整合転移 / ソリトン / ディスコメンシュレーション / パターン形成・成長 / ガラス転移 / ステージ転移 |
研究概要 |
本研究で取り上げられた具体的問題は多様であるが、互いに関連するものがあるので、以下のテーマ毎に研究成果をまとめる。 1.光誘起構造相転移:ジオレフィン結晶やジアセチレン結晶の光重合並びにポリジアセチレン結晶の光異性化に関連しており、本質的に非平衡系の相転移の問題として新しく提起された。光双安定性及び励起状態の安定性の面から検討が行われ、この種の相転移に対する新しい観点と理解が得られた。 2.電荷密度波:層状化合物における電荷密度波の形成を伴う多様な整合-不整合転移について、現象論的な立場からの研究と第1原理からの微視的な解明が相補的に行われ、電子・格子相互作用の果たす役割が指摘された。 3.整合-不整合相転移のダイナミックスとパターン形成・成長過程:水晶の例で見られるように、整合-不整合転移がディスコメンシュレーション(DC)の生成・成長過程と考えられることを明らかにした。またDCの運動方程式が導出され、DCパターンの時間的発展の解明が可能になった。 4.擬一次元系とソリトンのダイナミックス:電荷密度及び超伝導のゆらぎと不純物によるピンどめの基本的関係が明らかになった。またソリトンとフォノンの衝突によるソリトンの酔歩運動と散逸運動について、【φ^4】系とポリアセチレン系の類似点相異点が明らかになった。 5.ガラス転移:等温,等圧の分子動力学の手法を開発し、計算機シミュレーションによってアニール効果の新しい知見を得た。また強誘電体と反強誘電体の混晶において新しいガラス相が出現する可能性があることが分った。 6.層間化合物におけるステージ転移:インターカラント層の整合配置に関するロックイン転移の他に、ステージ転移の時間的発展の新しい知見を得た。7.マルテンサイト変態の微視的な機構が解明された。
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