研究分担者 |
相良 節夫 九州大学, 工学部, 教授 (60037679)
須田 信英 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029410)
荒木 光彦 京都大学, 工学部, 教授 (60026226)
伊藤 正美 名古屋大学, 工学部, 教授 (30023021)
田川 遼三郎 北海道大学, 工学部, 教授 (70001097)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1987年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1986年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1985年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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研究概要 |
動的システムの表現,モデリング,同定,制御系の設計法,数値計算法などを整合性の面から研究した.1)物理的システムに散在する寄生的エネルギー蓄積要素が状態方程式表現に与える影響をボンドグラフを用いて明らかにした.また,大型宇宙構造物を例にして,運動方程式に含まれる物理的バラメータの状態方程式表現への現れ方を解析し,その現れ方が制御系構成上困難をきたすこと,状態方程式表現より元の運動方程式表現の方が好都合であること,その表現上での制御系設計法の必要性を明らかにした.2)動物システムの同定に際しての整合性の面からの問題点を明らかにし,特に多入力多出力系の表現によっては可同定性,一意性に問題のあることが示された.3)制御対象の非線形性に整合性よく対処する制御系設計方式として,非線形制御対象を異なった動作点近傍で線形化した複数のモデリングを行ない,それら複数のモデルに同時に有効な制御系を設計する,マルチモデルによる制御系の設計法を構築した.4)制御対象のパラメータ変動の制御系に対する影響をLQR系について解析し, 影響が連続的であるための条件を明らかにした.また,パラメータ変動に強いという意味で実システムと整合性の良いロバスト制御方式について研究し,ロバストモデルマッチング法による制御系設計法,サーボ系へのロバストなフィードフォワードの導入法を開発した.パラメータ変動への別の対処の方法として,適応制御方式を非線形対象へ拡張した.5)制御対象の離散時間モデリングと連続時間モデリングとの整合性を検討し,いわゆる不安定ゼロ点問題を回避する 2ーDelay入力制御および 2ーDelay出力制御の方法を開発した.6)数値計算法を制御系解析と設計の面から検討し,整合性の悪い問題を抽出した.今後に待たなければならない問題が多いが.部分的に解決しつつ,制御系設計計算用プログラムパッケージを作成した.
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