配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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研究概要 |
海洋構造物に働く波力に関する基礎的研究および浮遊式構造物の波浪中応答について研究を行い次の結論を得た. 1.柱体が振動する時に働く粘性流体力のうち抗力成分は迎角の影響を強く受ける場合があり, 従来行われている線形重ね合せには問題がある. 2.海洋構造物を構成する各部材について, その迎角も考慮して流体力係数を決定し, それをたし合わせて構造物全体に働く粘性流体力を精度よく推定することができる. 3.潮流などの一様流中で柱体が振動する場合には, 抗力係数は増加し, 付加質量係数は減少する. これは一様流が加わることにより相対流速が増加することと, 見かけ上Ko数が増加し, 渦の大きさが大きくなることに起因する. 4.不規則振動する柱体に働く粘性流体力は, その時の渦放出だけでなく, 過去の放出渦の影響を受ける. 5.規則波中に水平に固定された柱体に働く波力は, Kc数が非常に小さい領域で急速に減少する. これは, 柱体まわりに循環流が生じ, マグヌス効果で付加質量力が減少するためである. 6.固定したセミサブ型リグ模型の実験においても, 波高が高い領域で波力の減少が見られた. 7.セミサブ型リグの非線形運動シミュレーションプログラムを開発し, 運動の計測結果と比較した結果, 5, 6に述べた波力の減少が, セミサブ型リグの運動に大きな影響を与えることが確認された. 8.静止から運動を開始する肥大物体に働く抗力係数は, 物体の移動距離に深く関係する. 9.長周期粘性減衰力の推定法を導いた.
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