研究課題/領域番号 |
60302063
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
コンクリート工学・土木材料・施工
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 一輔 東大, 生産技術研究所, 教授 (10013096)
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研究分担者 |
小倉 盛衛 関東学院大学, 工学部, 助教授
大和 竹史 福岡大学, 工学部, 教授 (90078650)
鮎田 耕一 北見工業大学, 工学部, 助教授 (90003186)
鈴木 計夫 大阪大学, 工学部, 教授 (60028991)
鈴木 一孝 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10024184)
OGURA Morie Faculty of Engineering, Kantougakuin University
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | セメントの品質 / コンクリートの強度 / コンクリートの耐凍害性 / コンクリートの化学的耐久性 / ポルトランドセメントの初期水和性状 / アルカリ硫酸塩 |
研究概要 |
一般にセメントの品質は、それが新鮮なものであれば、いづれの銘柄・工場のものであっても大差がないと考えられてきたが、近年、その品質は工場内のみならず工場間でも大巾に異なることが指摘されている。しかも、現在のセメントの流通過程は同一の構造物に対して常に同一の工場のセメントが供給されるとは限らない仕組みになっている。一方、現行のコンクリート構造物の設計・施工は以上のようなセメントの品質の大巾な変動を前提としていないので、このまゝ放置すれば安全性や耐久性の劣る構造物ができる恐れがある。本研究はセメントの品質変動の実態を明らかにするとともに、これがセメントの初期水和性状やコンクリートの諸性状に及ぼす影響を明らかにすることを目的として実施したものである。セメントの品質変動の実態調査に関しては我国の主要な21ケ所のセメント工場において生産されたセメントを用いて、その品質変動がコンクリートの強度や乾燥収縮に及ぼす影響を調べ、準備研究とした。次に大阪における2ケ所の建材店より入手した7社12種の普通ポルトランドセメントを用いて初期水和に関係する諸物性の相異が、セメント硬化体組織の緻密度などの耐久性にかゝわる要因に及ぼす影響を明らかにし、セメント化学の立場から望ましいセメントの品質の指標を与えた。次にこれらのセメントを用いたコンクリートの強度や変形性状などの力学的諸性状、凍害などの物理的劣化に対する耐久性、中性化や硫酸塩侵食などの化学的劣化に対する耐久性、などに及ぼす影響について実験的に検討を行ったが、今回の検討に用いたセメントによる限りにおいては、セメント種の相異が上記のようなコンクリートの諸性状に及ぼす影響がとくに認められなかった。一方、シミュレーション実験を通じて、セメント中のアルカリ硫酸塩がコンクリートの諸性状に及ぼす影響を明らかにした。
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