研究課題/領域番号 |
60302067
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高棹 琢馬 京都大学, 工学部, 教授 (30025895)
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研究分担者 |
虫明 功臣 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060)
藤田 睦博 北海道大学, 工学部, 教授 (80001139)
高木 不折 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023057)
日野 幹雄 東京工業大学, 工学部, 教授 (30016323)
木下 武雄 国立防災科学技術センター, 第一研究部長
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 流出 / 蒸発散 / 表面流 / 中間流 / パイプ流 / 地下水 / 浸透 |
研究概要 |
本研究の研究成果の概要は以下の通りである。木下は、水文過程の中の降水について、その空間的・時間的分布、形成過程、観測方法の側面から整理した。池淵は、蒸発散の観測・推定・評価法を分類・整理し、水域からの蒸発量に関する研究をレビューし、今後の方向性を展望した。砂田は、流域実地形を重視して斜面諸特性が及ぼす直接流出特性を検討した。また、流域からの日蒸発散量の推定方法を開発した。椎葉は、表面流・中間流の機構の分析とそのモデル化について従来の研究のレビューを行った。竹内は、矩形断面斜面・土壌カラムを用いた降雨浸透に伴う2次元非常流出過程の実験から、水みちの有無、土壌表面特性の影響に関する基礎的知見を得た。田中は、多摩丘陵でパイプ流の果たす役割を量的に評価し、その流出特性、流速等について内外の研究例に基づきとりまとめた。藤田は、エントロピー的手法による流出成分の分離法を考察し、河道流出成分が2〜3成分に分離されることを明らかにした。宮の森小試験地において流出寄与域について検討した。日野は、不飽和浸透現象の基礎理論を整理した。不飽和浸透特性のMarqrardt法による同定を多層土壌の場合に拡張した。また、浸透過程のfingering現象を解析した。虫明は、試験流域に埋没したテンシオメータ記録を基に不飽和帯水分の深度方向の変動特性を明らかにするとともに、浸透に係わる土壌特性の評価法を提案した。山田は、保水能分布とkinematic Waveの近似方程式により山地流域の流出機構を検討し、また、土壌利用区分の明瞭な都市化されつつしる流域にその手法を適用し、保水能の経年変化という形で都市化の影響が捉えられることを示した。高木は、2つの流出試験地において地下水と流出の観測を行い、両現象の持つ場所的・時間的スケールについて新しい知見を得た。高棹は、集水過程のモデル化と集中化の研究のレビューを行い、また全体をとりまとめた。
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