研究課題/領域番号 |
60302077
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々 宏一 京大, 工学部, 教授 (40025953)
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研究分担者 |
斉藤 徳美 岩手大学, 工学部, 助教授 (20113855)
佐藤 七郎 岩手大学, 工学部, 助教授 (00003830)
金子 勝比古 熊本大学, 工学部, 助教授 (20128268)
大見 美智人 熊本大学, 工学部, 助教授 (30040405)
菅野 強 京都大学, 工学部, 助手 (60026151)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1985年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 岩盤評価 / 岩盤分類 / 物理探査 / 弾性波探査 / クラックモデル / 亀裂岩盤 / 岩盤調査 |
研究概要 |
この研究で得られた成果は次の通りである。 1.建設・防災の分野で用いられている国内外の岩盤分類の調査を行い、採鉱計画のための岩盤分類方式としては、RMR値を用いるCSIRの岩盤分類方式を基礎とし、これに岩石の水に対しての劣化を附加する方式が好ましいことと、軟岩の分類を強化する必要があるとの結論を得た。 2.き裂岩盤を判定する有力な指標である岩盤内の弾性波伝播速度について詳細な検討を行い、従来しばしば用いられてきたWyllieらが提唱した時間平均速度の概念が、き裂岩盤の場合には適用できないことを明らかにした。このことは、弾性波を利用する岩盤評価に対して非常に重要な事項である。 3.Wyllieの時間平均公式がき裂岩盤に対しては適用できない理由を明らかにするために、モデル実験と数値計算とを行った。その結果、適用できない理由は、現位置で観測される波動は、その伝播経路内にき裂内での多重反射を含む多くの波の重疊によって形成されているためであることを明らかにした。 4.採鉱計画のための岩盤分類についての現場測定を行い、上向充填採鉱法が採用しうると判定された岩盤よりも良好な岩盤の判定にはP波速度を有効に利用しうることを確認した。 5.岩盤内に存在している空隙形状の分布を弾性波を用いて推定する手法についての基礎的検討を花崗岩試料を用いた実験結果を複合体の弾性理論を用いて検討するという手法で行い、その可能性を示した。 6.き裂を含む岩盤にクラックモデルを適用し、クラック密度と弾性波速度を現位置で測定することにより、岩盤の有効弾性率と有効ポアソン比とを推定する手法を見出し、この方法で推定した値と現位置での計測結果とを対比し、この方法の妥当性を示した。
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