研究課題/領域番号 |
60302083
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野渕 正 (1986) 京大, 農学部, 助手 (50026499)
佐伯 浩 京都大学, 農学部, 助教授
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研究分担者 |
古川 郁夫 鳥取大学, 農学部, 助手 (50032313)
今村 祐嗣 京都大学, 木材研究所, 助手 (70151686)
古野 毅 島根大学, 農学部, 助教授 (90032573)
則元 京 京都大学, 木材研究所, 助教授 (20027163)
佐伯 浩 京都大学, 農学部, 助教授 (40026498)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 木材 / 木質材料 / 破壊 / 破壊過程 / 破壊形態 / クラクトグラフィ / 破断面 / 疲労 |
研究概要 |
木材および木質材料のフラクトグラフィの研究は林産学のさまざまな分野すなわち、木材構造、木材力学、木構造、木材乾燥、切削加工、曲げ木加工,接着,保存,パルプ・紙の製造などの研究に関連して行われている。この総合研究では、これら多分野の研究者が研究会を持ち、研究の現状と当面の問題を討議し、それぞれの課題を選んで研究を行い、その成果をとりまとめた。 1)破壊の基本型:木材の破壊には分離する破壊(引張破壊,割裂など)と変形・屈曲する破壊(圧縮破壊)がある。前者には壁内破壊と壁切断破壊の2基本型があり、後者には、しわ、スリッププレイン、もめ、のように発達段階がある。それぞれの破壊形態の典型的な例をとりまとめ、説明がなされた。破壊形態の分類と用語についても検討し、とりまとめた。 2)破壊形態の多様性:針葉樹材では早材と晩材の力学的挙動の相違が破壊形態に著しく影響する。広葉樹材では構成要素の種類による相違が重要である。一方、破壊時における木材の水分含有率と材温度の影響も顕著である。 3)曲げ疲労破壊:練り返し曲げの荷重方法(振動の両振りと片振り)により破壊形態は異なる。 4)木材の接着層の破壊:木材-接着樹脂の結合部の破壊は接着樹脂の種類により影響を受ける。 5)腐朽の影響:木材細胞壁が腐朽菌に侵害されると破壊形態は著しく変化する。褐色腐朽と白色腐朽により破断面の構造が異なる。 6)破面観察法:SEMによる観察が広く行われているが、切片のTEM観察も重要であり、また、破壊過程の観察、立体的・定量的観察も重要で、今後さらに研究を進める必要がある。 7)木材および木質材料の破壊および破壊形態に関連する用語をとりまとめた。
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