研究課題/領域番号 |
60302086
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業気象・生物環境制御学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
堀口 郁夫 (1986) 北海道大学, 農学部, 教授 (10001439)
堂腰 純 (1985) 北海道大学, 農学部, 教授
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研究分担者 |
鈴木 晴雄 香川大学, 農学部, 助教授 (00036089)
青木 正敏 北海道大学, 農学部, 助教授 (60081569)
鈴木 義則 山口大学, 農学部, 教授 (70081495)
中山 敬一 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (90009697)
羽生 寿郎 千葉大学, 園芸学部, 教授 (00009515)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 植生状態 / 気候要素 / 気温 / 純放射 / 地中環境 |
研究概要 |
植生状態が変化することによって、気候要素がどのように変化するかについて研究を行った。気侯要素として気温・純放射・蒸発散・地中環境をとり4グループに分けて、それぞれの変化を調べた。堀口は、気温の変化について調べ、森林が水田・草地に変化した場合、熱収支の作用面(植被上面)の温度の上昇がみられ、それは植被密度が少ない時に著しいことを明らかにした。植被密度が大くなると、森林と水田・草地の作用面温度に大きな差がなくなる。また、気温は同じ作用面温度であると、森林の方が水田・草地より低温である。これらのことから、森林が水田・草地に変化すると.気温の変動が大きくなり、気温の上昇がみられることが明らかになった。羽生・中山らは、種々の植生におけるアルベド・純放射量および蒸発散量の測定を行なった。その結果、アルベド(A)は、0.121G+10.321C+0.835S+3.406(G:緑被面積%,C:連続降水日数,S:大気外日射量)で表わされることを見出し、緑被面積率がアルベドに影響することを明らかにした。純放射量については、緑被面積率が60%以上では緑被面積率が増加すると、有効放射量/純放射量が増加するとした。蒸発散量については、純放射量の変化にともなって変化することを観測している。鈴木(義)らは、植生状態の変化に伴う純放射量の変化と、その夜間冷却への影響という観点から解析を試み、植被モデル実験によって植生が変化すれば、長波放射が変化し、その結果地物の表面や周辺空気の温度が変わることを示した。鈴木(義)は、植生の変化に伴う地中環境の変化の研究を行い、植生下の熱収支は植生の繁茂によって大きく影響を受け、繁茂は地中伝導熱量を小さくし、顕・潜熱伝達量を大きくする傾向がある。また、植生の繁茂が地温変動に及ぼす影響は、植生下の日射の透過率に密接に関係し、その一次式で表わされることを見出した。
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