研究課題/領域番号 |
60302091
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
結晶学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
原田 仁平 名大, 工学部, 教授 (80016071)
|
研究分担者 |
松下 正 高エネルギー研究所, 放射光施設, 助教授 (40092332)
大嶋 建一 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (70109271)
藤井 保彦 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (00013524)
岩崎 博 高エネルギー研究所, 放射光施設, 主幹(教授) (50005857)
坂田 誠 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40135306)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
|
キーワード | 放射光 / 表面X線散乱(トランケーション・ロッド) / 結晶分光型4軸X線回折装置 / 短範囲規則度 / 圧力誘起不整合相転移 |
研究概要 |
結晶相転移に伴って前駆的に構造のゆらぎが現れる。それを観測する実験手段はX線散漫散乱と中性子の非弾性散乱以外にないと言って過言でない。しかし、散乱強度は非常に弱く、この種の研究は仲々進まなかった。強度において従来のX線源をはるかに上まわる放射光源が、高エネルギー研・放射光実験施設に設置されたので、本研究目的に合致した散乱実験装置の建設が望まれた。本研究班は金属、合金をはじめとし、種々の結晶にみられる相転移の前駆現象を同じ研究手段を用いて研究している研究者が集まって、共通に利用できる実験装置を放射光実験施設に建設し、その研究の推進を計ることにその目的がある。 研究期間2年間を通して、結晶分光型4軸回折計の立あげを行い、完成することが出来た。本装置の本体は西ドイツ・フーバー社製の回折計を組合せたもので、その制御はマイクロ・PDD-11およびCAMACモジュール(本研究補助金にて購入、高工研・放射光施設に移管)を用いて、結晶の方位決定、各種シャッターの開閉、計測などが目的に応じて自動制御されるものである。また、本研究期間内に回折計の結晶方位設定角の精度を秒の桁で調べた。この結果は、今後この種の装置を用いて高精度の実験を行うに際して極めて参考となるもので、遠くない時期に報告書の形にまとめる予定である。その操作は本装置の使用の手引書として、マニュアルの形にまとめた。 本装置を用いた実験研究は、それぞれ分担者によりまとめられつつあるが、次の2つは共に大きな成果である。(1)表面からのX線の散乱から表面の平担度を評価出来ることを示した。(2)圧力誘起相転移に伴う格子不整合性を観測することが出来た。
|