研究分担者 |
室賀 健夫 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (60174322)
松井 秀樹 東北大学, 金研, 教授 (50005980)
阿部 勝憲 東北大学, 工学部, 教授 (70005940)
高橋 平七郎 北海道大学, 工学部, 助教授 (80001337)
香山 晃 東京大学, 工学部, 助教授 (80092203)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
1987年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1986年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1985年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
3年間を通じて, 6つのワーキンググループを中心に作業が進められ, 幾つかの項目では複数のワーキンググループが集って検討を行い, 問題点の摘出に努めると共に照射研究者の実験標準となるべき手順について順次検討・整理を行なった. たとえば, (1)マシンセットアップや照射計測の点では, 具体的な装置調査を行ない実験装置上の共通規格を示す. (2)試料調整・観察に関する推奨手続についてまとめ, 組織変化定量化の標準的手法を決定する. (3)損傷評価について現在用いられている2つの計算機シミュレーション手法(E-DEP-1.TRIM)に関し相互比較を行ない問題点を明らかにすると共に改良を加え, 現状で共通に用いられるべき計算コードを提示・配布する等である. 以下に, 検討. 整理事項の概略を示す. 項目(1) 『照射損傷計算手法の評価と標準化の検討』 : E-DEP-1.TRIMについて計算結果の相互比較, 計算と実際の実験結果の相互比較, 計算パラメーター依存性と選定上の注意点について詳細に検討が加えられ, それぞれの計算コードのバージョンアップ版が共通コードとして提示された. 項目(2) 『加速粒子照射実験手法及び各種計測法の評価と標準化の検討』 : 東大HIT-Facilityの二重ビーム照射装置を中心的な検討対象とし, イオンビームプロファイルの高精度測定システムの製作, 照射温度測定及び高精度制御システムの開発・製作を行なった. これらの作動特性について詳細な実験を実施し改良を加えた上で, 照射実験上の基本パラメーターである照射量・照射温度の計測装置としての共通仕様化が計られた. 項目(3) 『照射による組織・強度変化の定量的評価と標準化の検討』 : 主としてイオン照射実験を念頭におき, 組織観察に先立つ試料調査・研磨の際に留意されなければならない問題点の整理が行なわれて, 経験の浅い研究者にとっても応用可能な手法が示された.
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