研究課題/領域番号 |
60303008
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機・錯塩・放射化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉原 賢二 東北大, 理学部, 教授 (90004423)
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研究分担者 |
土橋 宣昭 福島県立医科大学, 助教授 (20005474)
三頭 聡明 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (30005938)
井戸 達雄 東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (80134063)
池田 長生 筑波大学, 化学系, 教授 (00015463)
富永 健 東京大学, 理学部, 教授 (50011531)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | ホットな反応系 / 核的プローブの化学利用 / サムピーク法 / メスバウアー分光法 / 摂動角相関 / 内部転換電子スペクトル / 反跳インプランテーション / RI標識化合物の核医学利用 |
研究概要 |
本研究では核をブローブとしホットな粒子系の化学的挙動の解明を進めることをおもな目標とした。サムピーク法に関する研究(吉原・三頭・土橋)ではその基礎条件と生体試料に関する応用が検討され、核医学的に有意義な方法となることを実証した。摂動角相関の研究(安部)ではα-【Fe_2】【O_3】および【AgPO_4】中の【^(111)In】の時間微分パターンを温度の関数として測定し、従来の研究者間の混乱に明快な説明を与えた。内部転換電子測定(中原)により各種金属にインプラントした【^(125)I】【^(125)Te】の同位体シフトと価電子接触密度が求められ、後者はMC計算によって裏付けられることがわかった。メスバウァー分光による研究(佐野・高島)ではリチウム塩混合系の中性子照射効果、鉄化合物のスピン転移に関する情報が得られた。シリカゲル上に吸着させたアセチルアセトン錯体のホットアトム効果とメスバウアー測定の研究(富永)では反跳原子の熱拡散挙動に新知見が得られ、ポルフィリン系錯体とβジケトン系錯体の反跳インプランテーションの研究(池田・関根)ではリテンション形成機構の基本にかかわる発見がなされた、また原子炉内(dn)反応で生じた【^(13)N】による重水素標識カルボン酸に対する反応(泉水)では反応機構についての理解が深められた。セレン化合物の核変換によるホットアトム挙動の研究(木曽)では生成化学種の原子価状態について検討された。天然ウラン系列核種のホットアトム挙動の検討(阪上)がおこなわれた。天然石英からの熱蛍光スペクトルと不純物元素との関係が検討(橋本)され、ESR・シグナルとの関係も明らかにされた。(n,p)反応のさいの反跳飛程が研究された(山寺)。また液相でのポジトロンとミュオンの化学的挙動について種々の新しい知見が得られた(伊藤)。サイクロトロンによる反跳標識の研究(井戸)ではポジトロン放出核種【^(18)F】標識パーフルオロデカリンの合成およびその核医学応用がおこなわれた。以上の研究成果は日本で開催予定の国際会議に直結する活発なもので注目に値する。
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