研究分担者 |
今村 峯雄 東京大学, 原子核研究所, 助教授 (10011701)
高島 勲 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (50163192)
斎藤 和男 山形大学, 理学部, 助教授 (80125765)
大場 与志男 山形大学, 理学部, 助教授 (50000823)
今田 正 山形大学, 理学部, 教授 (50006920)
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研究概要 |
1.K-Ar法による年代測定;高岡等は滝山, 中央蔵王, 南蔵王, 〓戸山, 焼石岳およびその周辺, 乳頭山およびその周辺, 秋田駒ヶ岳, 恵山, 栗駒山, 吾妻-切経岳, 船形山の諸火山から採取した溶岩約80個の年代を測定し, 火山形成史の推定を行った. 宇部は阿武単成火山溶岩の年代測定を行った. 長尾は, 段階加熱法によるAr脱ガス実験を行い, 放射起源Arと吸着(大気)Arの分離の可能性を調べた. 兼岡は非放射起源ArのK-Ar年代測定に対する影響を検討した. 高岡は上記の年代決定データなどにもとずいて, K-Ar年代決定の問題点を総括し, 測定限界を議論した. 2.熱ルミネッセンス(TL)法による年代測定;高島は第四紀火山岩類のTL年代測定を行い, TL年代の誤差はパレオドーズの見積に使うU, Th, Kの測定誤差の寄与が大きいことも見出した. 西村はいくつかの火山岩のTL年代を測定した. 蜷川は顕微鏡下でTL発光を解析する方法を開発し, TL発光の2次元分布を解析し, これをFT年代測定へ応用するための研究を行った. 3.炭素-14法による年代測定;今村は加速器質量分析法(AMS)を利用して, 4〜5万年の段丘堆積物の年代測定に成功した. 阪上は, 立山噴気の側のハイマツの14C測定から, 14C法における化石炭素の影響を調べた. 又同時に, 火山活動と微弱放射能の関連の重要性を検討した. 4.岩石残留磁気;斎藤は滝山, 中央蔵王, 南蔵王火山の溶岩の岩石残留磁気を測定し, 残留磁気の極性から推定される年代と高岡らのK-Ar年代と比較検討した. 5.西村はフィツレヨントラック法の標準化と機械化に着手した. 福岡はイオニウム法による年代測定について研究した.
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