研究課題/領域番号 |
60303019
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
住友 宏 名大, 農学部, 教授 (70023372)
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研究分担者 |
小林 一清 名古屋大学, 農学部, 助手 (10023483)
瓜生 敏之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80011005)
平井 英史 東京大学, 工学部, 教授 (90010751)
松崎 啓 信州大学, 繊維学部, 教授 (40010649)
大野 泰雄 昭和女子大学, 家政学部, 教授 (40014980)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 多糖類 / 化学合成 / 化学修飾 / 分子生物機能 / 生体高分子 / 糖質重合体 / 機能性高分子材料 |
研究概要 |
タンパク質や核酸と並んで多糖は、生命現象に必須の生体高分子である。生体組織や細胞における複合多糖の機能が解明されるようになり、生理活性物質としての多糖の役割が注目されるとともに、機能性材料としての多糖の有用性が見直されている。多糖およびその誘導体の分子設計法を探索し、分子生物機能をもつ新しい高分子物質・材料を構築することを目的として本研究を行い、次の成果を得た。 (1)新規高分子材料の創出 単糖の高選択的合成、セルロース・キチンへの反応性機能団の導入、オリゴ糖を主鎖にもつポリ尿素や精密グルコシル化を応用した擬似四糖の合成など、新手法を確立した。モデル合成多糖の固相構造をCP/MAS 【^(13)C】-NMR法を応用して解析した。 (2)生体分子機能の発現 カルボキシメチルキチンにハプテンを結合させて、画期的なハプテン特異的抗体を調製した。オルトエステル法によりつくった分枝多糖が優れた抗腫瘍活性を示すことや、硫酸化した合成多糖が高い抗凝血作用を発現することを見出した。ガラクトース糖鎖をもつポリスチレンか肝細胞により特異的に認識され、新しい型の細胞分離材料や細胞培養材料として応用できることを示した。 (3)生物型機能の人工的構築 認識能をもつオリゴ糖を固定したナイロンカプセル膜を用いて、可逆的透過制御を発現させた。位置特異的修飾をシクロデキストリンに施し、不斉アミノ酸の合成や選択的カルボキシル化などの酵素機能を発現する人工物質を作製した。優れた光学分割能をもつセルローストリカルバメート誘導体を開発した。 昭和61年1月28・29日名古屋において、各分担者が一堂に会して研究集会を開き、研究の中間の取りまとめと討議、および意見の交換を行ったことは、本研究を推進、発展させる上で有意義であった。
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