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保存図書の酸性化対策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60303025
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究分野 林産学
研究機関東京農工大学

研究代表者

大江 礼三郎  農工大, 農学部, 教授 (10015076)

研究分担者 岡山 隆之  東京農工大学, 農学部, 助手 (70134799)
三浦 定俊  東京国立文化財研究所, 主任研究官 (50099925)
増田 勝彦  東京国立文化財研究所, 研究室長 (40099924)
安江 明夫  , 国立国会図書館協力課
臼田 誠人  東京大学, 農学部, 教授 (40011887)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード紙の劣化 / 酸性紙 / 中性紙 / どうさ引き / 書籍用紙 / ジエチル亜鉛 / 強制劣化 / Diethyl-zinc
研究概要

1.図書の脱酸性化処理;
前年度の補助金によって作製した装置を用い、主としてジエチル亜鉛による図書の中和処理を行ない、脱酸性化効果を検討した。まず下級紙、中質紙、セミ上質紙、酸性上質紙、中性上質紙など、密度、原料パルプを異にする各種の書籍用紙について、単層の紙から書籍のように多数枚の層状まで各種の条件における紙中へのジエチル亜鉛の浸透を検討した。またジエチル亜鉛処理時の真空度、温度、添加量、紙中残留水分が紙中残留亜鉛に及ぼす影響も検討した。紙中残留亜鉛は原子吸光法で測定しているが、上記処理により12以上の量を紙に含有させられ、処理した紙を急速老化処理したところ劣化防止効果が著しいことが認められた。
2.保存図書の分析;
1910年代初めより現在に至る図書約50冊について、紙のpH、白色度、水分、耐折強さ、繊維配合率、項料組成などを分析し、在来行われた官能評価による保存図書の劣化調査と対比させた所、よく一致することが知られた。また、現行発行図書の用紙のpHを測定、中性紙化が進行していることを明らかにした。
3.和紙の劣化の検討;
古くから和紙に行われている陶砂引きが劣化に及ぼす影響を調べ、明礬液として35g/l以上の濃厚液を使用すると、pH、白色度、強度低下が著しくなることを明らかにした。
4.劣化の機構;
紫外線照射、高温高湿条件による劣化作用を、紙の強度、光学的性質、ぬれあるいは吸水性、さらにセルロースの重合度などから測定し、紙の劣化機構について考察した。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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