研究課題/領域番号 |
60304009
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大滝 哲也 金沢大, 理学部, 教授 (90110600)
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研究分担者 |
山下 興亜 名古屋大学, 農学部, 助教授 (50023411)
芦田 正明 北海道大学, 低温研, 助教授 (50012422)
名取 俊二 東京大学, 薬学部, 教授 (50012662)
富野 士良 東京都立大学, 理学部, 教授 (30101075)
大西 英爾 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022521)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1986年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1985年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | ヴィテリン / ヴィテロジェニン / エクジソン,JH / 卵特異蛋白 / サルコトキシン / プロフェノールオキシダーゼ / 30K蛋白 / 体液 |
研究概要 |
卵特異蛋白について、2つのサブユニットからできていること。遺伝子解析により、作られたペプチドがプロセシングを受け、リピドを含む複合蛋白になることがわかった。カイコの30K蛋白については、系統の違いで作る蛋白のアミノ酸組成に違いがあり、その遺伝子解析から、何種かのものがクラスターになっていること、上流に増幅DNA鎖があることがわかった。 生体防御機構としてのプロフェノールオキシダーゼの活性化は、それによって、プラズマ蛋白が変化し、侵入物をとりかこんでメラニンとともにマトリックスを作ることがわかった。グルカン,プロテオグリカンの細胞受容体はこの酵素の活性化に関係するが、2が異なる所在をしており、生体にとって安定なシステムであることを示している。 ニクバエのレクチンと抗菌タンパクについては、アミノ酸組成がわかっているが、その遺伝子の活性化は異物の侵入時のみならず、エクジソンの分泌期や、発生過程のある時期におこることが示され、蛹化のときなどの、予定された細胞死の際の排除に役立つと考えられた。 卵成熟は、エクジソンの作用で進められるが、このとき、卵巣の細胞膜にビテロジェニンと結合する受容体が他の組織より多いことが組織化学的に確められるととも、生化学的にはビテロジェニンの燐酸化が重要なことがわかった。なお、エクジステロイドはビテロジェネシスに促進作用を示すが、卵巣中に存在するエストラダイオールには全く作用のないことがわかった。 以上のほかに、エクジソンや幼若ホルモンが、自体のタイターの変動にフィードバック的に調節するとともに、それらが、各種体液蛋白の合成、輸送遺伝子の読み換えのコミットメント変化に関係し、卵成熟,胚発,変態,体色発現などが順序よく、バランスの取れた状態で進行することがわかった。
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