研究課題/領域番号 |
60304036
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
横山 昭 名大, 農学部, 教授 (50023388)
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研究分担者 |
島田 清司 名古屋大学, 農学部, 助教授 (40065579)
田中 耕作 九州大学, 農学部, 助教授 (50038220)
田中 克英 岐阜大学, 農学部, 教授 (20021678)
佐藤 英明 京都大学, 農学部, 助手 (80093243)
笹本 修司 東京農工大学, 農学部, 教授 (20014946)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 卵胞膜 / 卵胞顆粒層細胞 / インヒビン / カテコラミン / 排卵 / 放卵 / 卵胞発育 / 減数分裂 |
研究概要 |
本研究の目的は、鳥類・哺乳類の卵巣に存在する非ステロイド性物質の化学的・生物学的性質、生産部位、生産調節機序を明らかにし、両綱における卵胞発育・排卵機序を比較考察することにある。 1.鳥類:田中(耕)班員は、産卵鶏の破裂卵胞より分子量約400.熱に強い物質を抽出し、放卵誘起物質と名付けた。この物質を産卵鶏に投与すると、放卵の誘起と共にArginine vasotocinの放出が起こることを見た。一方、外因性に放卵を促す物質としてprostaglandin(PG)がある。島田班員は、産卵鶏卵胞の卵胞膜層と顆粒膜層中のPGを測定し、最大卵胞の卵胞膜中PGが放卵時に最大となることを示した。このPGは放卵に関与すると考えられているが、上記OOIFとPGとの放卵誘起機構における役割については本研究継続期間内では不明のまゝ残された。田中(克)班員は、横山と共に排卵周期中の卵胞膜中dopamine,nor epinephrine(NE)、epinephrine等のカテコラミン含量が、LHの放出に先んじて増加することを示した。一方、顆粒層細胞をNE、LHと共に培養すると、LH単独添加で培養した時に比し細胞のprogesterone生産が増加した。これらより、細胞膜中カテコラミンは卵胞破裂過程で役割を果す可能性は少ないが、顆粒層細胞にLH受容体を増加させる役割を持つことを明らかにした。 2.哺乳類:佐藤班員は、ウシ顆粒層細胞とウシ卵胞液よりそれぞれ減数分裂阻止作用を持つ物質と卵子退行阻害作用を持つ物質の精製に努めた。後者は酸性ムコ多糖分画とくにヒアルロン酸分画に含まれていた。マウス卵巣からは炎症反応なしで血管造成作用を持つ物質の抽出に成功した。笹本班員は発情前期に下垂体除去したラットを用い、卵巣静脈血中のinhibin活性とestrogen含量とを調べた。その結果前者の分泌能はステロイドホルモン分泌能におくれて消失することを示した。
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