研究分担者 |
児玉 洋 北海道大学, 獣医学部, 助手 (20091449)
長林 俊彦 北里大学, 水産学部, 講師 (10106700)
馬場 威 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (30081540)
熊澤 教眞 鳥取大学, 農学部, 助教授 (00039926)
平井 克哉 岐阜大学, 農学部, 教授 (30021702)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
1987年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1986年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1985年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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研究概要 |
冷水性魚類における細菌感染防御機構の解明:Vibrio anguillarumに対するニジマス腹腔マクロファージの食作用は, 抗体と補体の存在下で上昇した. 死菌体で免疫したニジマスでは, 抗体検出前に防御が成立し, マクロファージが活性化された. ニジマス血清のC反応性蛋白は活性化し, 増菌を抑制した. 養殖水生動物におけるウイルス浸潤の実態調査-マダイ上皮嚢腫症の原因の解明:マダイの病変部から原因は分離しえなかったが, 健常魚の鰓組織片との混合培養で病因を培養しえた. 病因の直径は平均0.51μmであった. 天然水生動物におけるビブリオ菌の浸潤状況の調査:汽水域に住むイシマキガイとヤマトシジミの腸炎ビブリオ保有量は, 個体差が著しく, また分離株の29%が神奈川溶血毒産生株であった. 菌は上記2種の貝に定着したが, 海生アマオブネには定着しなかった. 暖水生魚類における細菌感染防御機構の解明:Aeromonas hydrophilaの粗リポ多糖で免疫したコイに防御が成立した. この防御の伝達は, 血清移入では成立しないが, 頭腎非付着細胞の移入で成立した. 免疫コイのマクロファージの食作用と対生菌抵抗性は増大した. 養殖カキから分離したウイルスの浸潤状況の調査:石川, 岩手および広島のマガキからJOV-1ウイルスを分離した. アサリ, イガイ, ホタテおよびクロアワビでは, イガイでのみ分離陽性であった. 本ウイルスのニジマスおよびシロザケ稚魚への人工感染は致死的かつ水温依存性であった. ELISAによるニジマスにおける抗体の検出:Aeromonas salmonicidaに対するニジマスの血中抗体のELISA価は凝集素価および血清希釈倍率とよく並行し, 検出感度は凝集テストより優れていた. ELISAによる時, 近縁菌との交差反応は激減した.
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