研究課題/領域番号 |
60304041
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
万年 甫 医科歯科大, 医学部, 教授 (00013780)
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研究分担者 |
吉田 薫 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (50111373)
松下 松雄 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70077593)
本郷 利憲 東京大学, 医学部, 教授 (60013843)
金光 晟 東京大学, 医学部, 教授 (70108281)
島津 浩 東京都神経科学総合研究所, 所長 (80009901)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1986年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1985年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 前庭神経系 / セロトニン線維 / 小脳ニューロン / 中心頸核 / BDN / 前庭小脳線維 / 興奮性シナプス / 抑制性シナプス |
研究概要 |
岡戸は、セロトニン線維は鶏前庭神経核では内側核背側部に最も高密度に分布し、外側核,下核にも中程度の密度で分布するが、接線核,上核には稀であることを示し、また前庭神経核におけるセロトニン線維の発生は他の入力系に比べて極めて遅く、一過的に高密度の分布を示した後、成体に見られる不均一な分布パターンを形成することを明らかにした。金光は鶏胚において、小脳ニューロンの発生順位を解析し、Stage 23以降では小脳半球外側面に、発生終了領野と未終了領野が腹外側縁から背側正中部にかけて8条の縞をなして配列することを示した。本郷と吉田は、ネコにおいて個々の中心頸核ニューロンに収束する前庭入力と頸筋入力には明らかな相関がみられ、前庭性応答が最大となる回転方向と入力する筋の作用方向面がほぼ一致することを示し、各中心頸核ニューロンはある特定の頭部運動に結びついた情報を前庭と頸筋から受け、これらを統合して小脳へ伝えるものと結論した。島津は、ネコ興奮性バーストニューロン(EBN)に興奮入力を与えるburster driving neuron(BDN)は全例で対側の抑制性バーストニューロン領域にも側枝を派生していたが、外転神経核に投射するものは一例もないことを示し、BDNはバーストニューロンの活動にのみ直接関与することを明らかにした。松下は、ネコ二次前庭小脳線維は前葉および後葉吻側部の小葉の水平面において浅深方向に延びる3つの縦帯をなして局在投射をし、小脳皮質の特定の部位が前庭入力に対して機能的に分化していることを明らかにした。萬年は、興奮性および抑制性のネコ前庭二次ニューロンの軸索終末部の微細構造の比較を行ない、両者の間にシナプス小胞の形態的差異を示唆する所見を得た。
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