研究分担者 |
川島 康生 大阪大学, 医学部, 教授 (10028425)
人見 滋樹 京都大学, 結核胸部疾患研究所, 教授 (80173186)
草川 實 三重大学, 医学部, 教授 (10046336)
岡田 慶夫 滋賀医科大学, 教授 (10106825)
富田 正雄 長崎大学, 医学部, 教授 (70039808)
松本 博志 東京大学, 医学部, 助教授 (40010277)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
1987年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1986年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1985年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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研究概要 |
〈肺保存〉保存液組成の改良, 保存装置や方法の改良により, 肺の保存可能時間を48時間と飛躍的に延長する事ができた(仲田). また, 保存肺のviabilityを維持するためにProstaglandin I2などを濯流液に加える試みもなされ, 新しい面からの研究分野が開拓されている. さらにこのviabilityの判定法として組織中のATPや酵素の測定が試みられ, 今後有用な方法となりうるものであった(早田). 〈肺移植〉免疫監視法としては気管支肺胞洗浄液中のリンパ球の動態を検討する事が迅速で確実な方法である事が確認された(仲田, 草川, 岡田). この他にレーザードップラー法による気管支吻合部粘膜血流の測定により拒絶反応を診断しようという試みもなされた(人見, 草川). 移植肺の血行動態に関しては移植後も肺血管は充分な予備能力を残している事が解った(小柳). 〈心肺保存〉Autoperfusion法とさらに低体温を加えた方法が心肺保存の可能性を拡大した(松本). イヌによる6時間Autoperfusion心肺保存後の移植では心機能が良好に保たれてはいたが, 肺の変化が著名であり, 今後の課題となるであろう(田辺). 〈心肺移植〉心肺移植後の呼吸パターンはサルによる実験で大きく変化する事がわかった(松本). また, イヌによる実験では心肺移植後急性期におけの最も重大な問題は肺水腫である事が解った(仲田). さらに心肺移植後の循環血液量維持に関与するホルモンである抗利尿ホルモンや心房性利尿ペプタイドの動態を検討した結果, 心肺移植後急性期の水分バランスの調節がその成否に重要な点である事が示唆された(仲田). 肺, 心肺移植のDonorの供給に関してはこれまでの腎提供者中にかなりの肺・心肺の提供可能者があることが判明し, 臓器の入手に関しては移植センターの設置などによる緊密な連携が必要である事が解った(小崎).
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