研究課題/領域番号 |
60304074
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀内 博 東北大, 歯学部, 教授 (00013962)
|
研究分担者 |
山田 正 東北大学, 歯学部, 教授 (50005021)
星野 悦郎 新潟大学, 歯学部, 教授 (90124619)
片山 剛 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (00001967)
高江洲 義矩 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (60048303)
小野瀬 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (70059426)
KIMURA Kouhei NISIMAKI Lecturer, Tohoku University School of Dentistry Assistant, Tohoku University Sch (40108551)
ENDOU Hideaki Assistant, Tohoku University School of Dentistry
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | イオン感受性トランジスタ電極 / 微小域水素イオン濃度 / 細菌相 / ウ蝕病原性 / フッ素 / アイオノマーセメント / 歯周ポケット / 庶糖 |
研究概要 |
口腔内の2大疾患であるウ蝕と歯周病は、デンタル・プラークとの関係が深く、その主たる構成成分である細菌と宿主の相互関係解明が急がれる。本研究は、江刺・松尾が開発した水素イオン感受性トランジスタ電極を用いて口腔内のウ蝕発生や歯肉の炎症とpHが微小域で微生物とどのような関係にあるのかを追究した。星野班員は、口腔内に内蔵した電極上に蓄積されたプラークが自然状態のプラークとほぼ同様の細菌種で構成されていることを示し、更にプラークのpHを低下させる糖の検定を行っている。山田・西巻班員は、各種の糖や乳製品中の糖がプラーク中で代謝されてpHの低下を引き起こすことを示し、食品等のウ蝕に対する安全性を検定する上で、IS-FET電極を内蔵する方法が有用であることを明らかにした。高江洲班員は、フッ素の電極プラーク酸産生能に与える影響を検討し、フッ化物が解糖活性を抑制する効果を持つことを示した。小野瀬班員は、プラークの修復物に対する影響をpH変化で調べ、アイオノマーセメント上のプラークは、庶糖滴下でpH変化が小さく、エナメル質上のものが大きいことを示した。片山班員は、プラークの成熟度と酸産生性との関連性を追究し、プラークの成熟とともに酸化還元電位の低下が起こり、最低pHとその持続時間に相関性のあることを示した。木村班員は、歯肉溝のpHを測定し、飲食によってpHが変動し、歯肉溝が弱酸性にあることを示した。遠藤・米田・堀内班員は、歯周ポケット内のpHと細菌相を検討し、pHが弱酸性で、細菌はバクテロイデス培地・ミティスサリバリウス培地に発育するものが優勢で、歯周ポケット内には酢酸・プロピオン酸などの低級脂肪酸が存在することを示した。今後は、内蔵電極の小型化を図り、微生物と生体内pHの関係について、更に追究していく予定である。
|