研究課題/領域番号 |
60304078
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
長田 保 神奈川歯大, 歯学部, 教授 (70084720)
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研究分担者 |
斎藤 毅 日本大学, 歯学部, 教授 (60059235)
綿貫 健 東北歯科大学, 歯学部, 教授 (20083446)
堀内 博 東北大学, 歯学部, 教授 (00013962)
岩久 正明 新潟大学, 歯学部, 教授 (70013927)
石橋 真澄 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (60048220)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
1986年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1985年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 歯内療法の効率化 / 給水系の汚染対策 / 根管処置の機械化 / 下顎大臼歯の局所麻酔 / 超音波による根管処置 / FCの髄室貼付 |
研究概要 |
歯内療法を安全、確実、しかも能率的に行う合理的操作法を追求するために、新開発装置の応用を包含した治療法について、基礎的臨床的な多角的検討を行なった。これら、一連の歯内療法システム化の研究から、次のような歯内治療の郊率化と成積向上に資する結果が得られた。すなわち、煩雑なラバーダム防湿法であっても、改良型ラバーダム装置の開発と治療動作の解析からチェアータイムの短縮を図れることが判明した。局所麻酔法の実験からは、下顎大臼歯には傍骨膜、骨膜下麻酔を主とし、ときに歯根膜注射法を併用する方法が効果的であることが立証された。一方、歯科用ユニットの給水系の汚染は、塩素濃度の減少と関連している傾向が認められ、給水管にフッ素樹脂材を用いることにより、この汚染状態が改善されることが確認された。また、超音波装置に接続する小型の紫外線流水殺菌装置を試作し、その殺菌効果について検討を行なったところ、その有効性が認められた。ついで、根管治療用超音波装置の各種応用法に関しての検討を行なった。超音波の振動の特性、超音波装置の切削効率、超音波を応用した根管の拡大・形成、根管洗浄法ならびに根管充填法について検索を行なった結果、超音波装置は良好な効果を示した。根管消毒についてはFC小量の髄室貼薬法および、広域スペクトル抗生物質であるCefpiramideの根管貼薬法による消毒効果の実験を行なった結果、ともに十分な抗菌性を有し、しかも組織刺激性の少ないことが立証された。以上、局所麻酔、ラバーダム防湿、根管の拡大・形成、根管貼薬ならびに根管充填に至る広範囲な歯内療法について、治療能率と治療効果の向上が期待される研究結果が各研究分担者により報告され、概ね所期の目的が達成されたと思考される。今後さらに、歯内療法のシステム化に関する研究を継続することにより、効率化された術式による確実な治療成積が得られんことを期待する。
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