研究課題/領域番号 |
60420009
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
後藤 武生 東北大学, 理学部, 教授 (10004342)
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研究分担者 |
河野 省三 東北大学, 理学部, 助教授 (60133930)
須藤 彰三 東北大学, 教養部, 助手 (40171277)
石原 照也 東北大学, 理学部, 助手 (60168250)
野末 泰夫 東北大学, 理学部, 助手 (60125630)
伊藤 正 東北大学, 理学部, 助教授 (60004503)
新関 駒二郎 東北大学, 理学部, 助教授 (90004407)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1985年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | 固体表面 / 励起子 / 電荷移動 / 高密度励起 / 超薄膜 / 光励起 / 二次元電子 / 相転移 / 色素と半導体の界面 / 二次元電子励起状態 / イオンクラスター法 / 固体 / 二次元電子系 |
研究概要 |
固体表面、界面、超薄膜、超微粒子、超格子構造等において期待される光励起状態の二次元性を研究し、その動的挙動を解明すると共に、高励起下における電子的相転移の研究にまで発展させることを目的として4ケ年計画で本研究を開始した。その間、層状半導体PbI_2の結晶性超薄膜をKCl結晶上に蒸着法により作ることに成功し、励起子の量子サイズ効果を見出した。色素とSnO_2半導体界面の発光スペクトルの研究からは、色素から半導体への電子移動による色素発光の消失を観測した。更にアントラセンの表面導波ポラリトンの存在を確認し、超放射現象を明らかにした。又、CoTe薄膜をイオンクラスタービーム法によって作り、その分光学的測定を行い、膜の性質についての知見を得た。最近では、ゼオライト中にセレンやPbI_2を導入し、セレンでは一次元鎖状構造と8リングによる光吸収を観測しPbI_2では孤立クラスターとクラスター集団による吸収を見出している。超微粒子関係ではNaCl中に導入されたCuCl微粒子が準二次元的形状をしており、厚さ方向と共に面内の励起子運動の制約による量子サイズ効果について詳細な物理的現象が明らかにされた。最後に、(C_nH_<2n+1>NH_3)_2PbI_4という結晶では、PbI_4面がアルキルアンモニウム有機層により隔たる構造をしていることに注目し、PbI_4面内に発生する励起子が凝二次元的な振舞をしていることを見出した。以上の研究を通じて、二次元電子系については種々の場合についてかなり様子が分かってきた。高密度化による電子的相転移を二次元電子系で見出す研究についてはCuCl微粒子において励起子分子の存在とその量子サイズ効果についての知見が得られた。励起子分子の研究は自然超格子(C_nH_<2n+1>NH_3)_2PbI_4でも行っているがまだ発表までに至っていない。
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