研究課題/領域番号 |
60420050
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
築島 隆繁 名古屋大学, 工学部, 教授 (20023020)
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研究分担者 |
犬塚 博 名古屋大学, 工学部, 助手 (80176411)
永津 雅章 名古屋大学, 工学部, 講師 (20155948)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
19,100千円 (直接経費: 19,100千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
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キーワード | ダブルレイヤー / 乱流加熱 / ミラー装置 / レーザー散乱 / プラズマ加熱 / 電子ホール / 計算機シミュレーション / プラズマ輸送 / オーロラ / プラズマ / 壁相互作用 / 不純物放射 / マイクロ波干渉法 |
研究概要 |
1.ルビーレーザーを用いたトムソン散乱法による電子温度測定を実施し、直線型乱流加熱装置中でのダブルレイヤー(DL)の発生から崩壊に至る間の電子温度の時間変化を明らかにした。その結果、DLの発生前に電子ホールが発生し、その崩壊に前後して電子温度が上昇し、イオン音波を励起し、DLの形成につながるというDL形成機構が示された。又、DLの崩壊に伴って数KeV迄プラズマが加熱されていることが確認された。 2.DLの寿命に影響を与える要素を検討し、電極や壁の材質や径は影響を与えないが、中性ガス圧と電極間距離はDLの寿命に影響することが実験的に確認された。 3.外部電界の印加からDLの発生に至る過程を模擬する計算機シミュレーションを実施した。その結果、実験結果と定性的によく一致した結果が得られると共に、実験結果の物理的解釈に大いに役だった。 4.上述の実験結果や計算機シミュレーションの結果から、直線型乱流加熱装置中のDLを崩壊に導く物理機構として"イオン輸送モデル"を提案した。即ち、DLを通過するイオンの移動に伴って陰極側と陽極側との間にプラズマ密度差が発生し、このためDLが陽極側に押されて崩壊に至る。 5.提案モデルを検証するのに適した実験およびシミュレーションを再度実施しモデルの妥当性を確認した。シミュレーションでは密度差の発生が観測されており、実験的検証は今後の課題である。 6.本研究により見出されたDLの崩壊機構は、従来主として外部回路に起因すると考えられてきた崩壊機構とは別に、イオンの移動に伴って進行するプラズマ内部の状態の変化が引き金となりうることを示すもので、オーロラ等他の状況におけるDLの寿命も説明できる可能性がある。
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