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金属の電析形態の制御に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60430018
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 金属製錬・金属化学
研究機関京都大学

研究代表者

近藤 良夫  京大, 工学部, 教授 (10025778)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
キーワードモルフォロジー / 電析 / イオンの移動速度 / ホログラフィック干渉計 / デンドライト / 濃度過電圧 / 表面過電圧 / 電析形態 / 支持電解質 / 硫酸銅 / パルス電解 / ホログラフィック干渉法
研究概要

Cu【SO_4】水溶液中で定電位、または定電流電解を行ない、得られた電析物をSEM観察した。それらの結果から析出粒子の長軸および短軸を測定することにより、析出粒子の異方性および粒子径を算出し、析出過電圧や電解液組成および電析量の関連性を検討した。析出量が5C以下では基板組織の影響が大きいので20Cおよび100Cの電析量の下で得られた析出形態を電解条件と対応づけた。その結果、(1)析出形態は主として過電圧によって決定され、大きく3種類に分類できること、(2)Cu【SO_4】濃度は大きな影響を与えないが、過剰の【H_2】【SO_4】の添加は過電圧を大きく卑に偏倚させることが認められた。更にこのような陰極表面近傍に形成される濃度境界py内のイオンの移動現象を2波長ホログラフィック干渉計で測定した。過剰の【H_2】【SO_4】を添加した場合には全過電圧に対する濃度過電圧の比が極めて小さくなる。これらの結果から、【H_2】【SO_4】を過剰に添加することにより、3次元核発生速度が大きくなり、それらの成長速度が水溶液中のイオンの移動速度により律速されるため、デンドライトが成長しはじめると考えられる。この推論を更に確認するため、3MAg【NO_3】水溶液中で厚さが60μmのデンドライトを成長させ、デンドライト周囲に形成される【Ag^+】イオンの濃度分布を測定するとともに、成長速度を測定した。これらの解析結果からデンドライトの成長速度は【Ag^+】イオンの電気泳動および拡散によって律速されており、デンドライト先端部の電流密度は平均電流密度の5倍以上にも達することが確認された。またこれらのデンドライトの成長を抑制するためには、パルス電解法が効果的であることがSEM観察の結果から確認された。パルス電解では電流を中断中に金属イオン濃度が回復し、表面濃度を高く保つとが出来るので、析出過電圧を高めることができる。その結果、微細な析出核が多数発生するため、表面形状が大きく改善されると考えられる。

報告書

(2件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 福中康博・近藤良夫: 日本金属学会会報. 26. 81-89 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Y.Fukunaka;K.Suzuki;A.Ueda;Y.Kondo: J.Electrochem.Soc.,.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 近藤良夫: 日本学術振興会第69委員会第13回研究会資料. 27-46 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Y.Fukunaka;H.Doi;Y.Nakamura;Y.Kondo: J.Electroche.Soc.,.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 近藤良夫: "非鉄製錬技術と省エネルギー 電解精製における環流操作" 日本鉱業会, 13 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yasuhiro Fukunaka: "Laser Measurement in Materials Processing -Transport Phenomena within Boundary Layer-" Bulletin of the Japan Institute of Metals. 26. 81-89 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yasuhiro Fukunaka: "Mass Transfer Rate on a Plane Vertical Cathode with Hydrogen Gas Evolutior" J. Electrochem. Soc.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yasuhiro Fukunaka: "Effect of <H_2> <SO_4> on the Morphology of Electrodeposited Copper" J. Electrochem. Soc.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshio Kondo: JSPS 69th Committee Report No. 13. Natural Convection and Ionic Mass Transfer in Electrorefining of Copper, (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshio Kondo: Special Report on Energy Saving in Non-ferrous Metallurgy (MMIJ). Circulation of Electrolyte in Electrorefining, (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 電気化学協会1985年秋季大会要旨集. .257 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 電気化学協会1986年春季大会要旨集. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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