研究課題/領域番号 |
60440012
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
長島 栄一 信州大学, 繊維学部, 教授 (90021120)
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研究分担者 |
中垣 雅雄 信州大学, 繊維学部, 助手 (70135169)
武井 隆三 信州大学, 繊維学部, 助教授 (80021161)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
35,400千円 (直接経費: 35,400千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 34,000千円 (直接経費: 34,000千円)
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キーワード | カイコ / 性の分化 / 雌雄性 / 昆虫ホルモン / 生理遺伝学 / テストステロン |
研究概要 |
カイコにおける性に関連する形質の発現について、生理遺伝学的、生化学的、細胞組織学的、並びに病理学的立場から検討を行い、次の知見を得た。 1.長島ら(1983)は、RIAの手法によって、カイコ雄の体内には雌に比べて多量のテストステロン様物質が存在することを明らかにした。しかし、テストステロン様物質のカイコにおける生理学的意義は不明のところが多く、その意義を明らかにするためには、この物質の正確な同定を行う必要がある。そこで生化学的手法を用いて検討を行い、テストステロン様物質はテストステロンそのものであることを明らかにした。 2.カイコにおいては、雌雄によって行動の異なる貯蔵蛋白質(主としてSPー1)があるが、これを標識とし、雌雄モザイク個体を供試して検討を実施した。その結果、雌雄モザイク個体は間性的性格をもつこと、つまりカイコには性ホルモン様物質の存在することを示すものであった。 3.カイコの脂肪組織の形態、性状は5齢後期以降においては、雌雄によって明らかに異なっている。5齢初期に幼若ホルモンを投与した雄カイコでは、脂肪組織の形態が雌に近い形状を示すようになる。 4.カイコの核多角体ウイルス(NPV)に対する抵抗性の雌雄差について調査検討を行った。与えたウイルス量と得られた感染率のプロビットの関係からlog ID_<50>を算出し、稚蚕期から壮蚕期にわたってNPVに対する雌雄差を詳細に検討した結果、いずれも雄の方が雌に比べて明らかに抵抗性であった。 5.セルソーターを駆使して、卵巣と精巣の機能について検討を行った。卵巣を雄幼虫に、精巣を雌幼虫に移植すると、移植された生殖巣の細胞周期に若干の変化が現われることが判明した。
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