研究課題/領域番号 |
60440022
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
養老 孟司 東大, 医学部, 教授 (40009981)
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研究分担者 |
犬塚 則久 東京大学, 医学部, 助手 (50101423)
吉岡 正彦 防衛医科大学, 校解剖学講座, 教授 (80010065)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
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キーワード | 画像処理 / 二次元 / 解剖学 / 図 / 画像解析 / 縫合 / フラクタル / 咀嚼筋 / 解剖図 |
研究概要 |
本研究は、ビデオカメラから取り込んだ解剖学に関する画像を、イメージプロセッサを通し、目的に応じて適宜改変し、記憶させ、最終的には、版下程度の精度をもった図として印刷させることを目的としている。さらに、記憶部分は、将来的には、画像データベースとして利用することを考えている。 上記の目的のために、予備的にいくつかの研究を行った。 1)解剖図の解析:古今東西の解剖図を集め、骨の図について各時代による特徴の変化を調べた。ヴェサリウス以前は、骨格は全て全体像であるが、それ以降は、部分像が描かれるようになる。また、16〜18世紀の図は、光と陰による描画で、輪郭線は無い。他方、解体新書の付図は、輪郭線のみによっている。これらの考察は、ヒト視覚の認識過程に示唆する点が大きい。 2)頭蓋骨縫合の数理解析:この系を用いて、頭蓋骨縫合の波形を調べた。波形は、従来、不規則であると信じられていたが、幼児期には周期性があることが明らかになった。さらに、年齢・部位によらず、フラクタル次元は、ほぼ等しいことがわかった。次元の値から、縫合形成のモデルが評価できると考えられる。 3)頭骨のデカルト変換:頭骨の概形を、この系を用いて、座標点で表わし、異種間の違いを、直交格子の歪みで表現した。さらに、関数変換により得た形と実際の頭骨の形を比較し、変形の機構を探った。これから、異種間の変形を単一の関数で表わすのは難しいことがわかったが、人種差程度の変形は、関数で表わされることが示唆された。 4)連続切片のステレオ図作成:連続切片の座標点を、この系を用いて読み取り、パソコン上に、ステレオ図を表示させた。簡便さに利点がある。5)解剖図の作成:標本をカメラから取り込み、処理して、解剖図を作成した。
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