配分額 *注記 |
20,300千円 (直接経費: 20,300千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1985年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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研究概要 |
1.金蒸気レーザ(GVL)は, 分光学的に組織内色素にphotobleachirgを起こし, 大きな組織深達性が得られた. その結果組織内に温熱効果を誘導でき, PDT+温熱の順で用いれば, 光力学的治療(PDT)による細胞膜や蛋白合成障害を有意に増強し, 照射時間を短縮し得た. 2.AICI-phthalocyanine.HpD-polymer(分子量12,000)はHpDに比し有意に高い光殺細胞効果を示した. HPLC分析でAICI-phthalocyanineに高い腫瘍集積が認められ, 676nmの励起光によりさらに大きいPDT効果が期待された. 3.ヒト膀胱癌T24細胞から得た3種のモノクローナル抗体とHpD接合体を作ったが, 細胞内取り込みに優位性は認められなかった. 4.Adriamycin(ADM)とHpDの相互作用についてはADM+HpD(I), ADM→HpD(II), HpD→ADM(III)の処理順にHpDの細胞内取り込みが低下し, ADMの殺細胞効果はII, III, では著変は認められず, Iでは殺細胞効果の低下が認められた. 5.PDTでは形態学的にミトコンドリア, 細胞膜障害が初発変化で, 核の変化は遅れて認められた. 6.GVLとHpDを用いたfocal PDTは100J/cm^2以下において2cm以下の15膀胱腫瘍全てにCR.2〜3cmの2腫瘍にPRが得られ, アルゴン色素レーザーを用いたCR58%に比し有意に優れていた. 7.GVL用高効率導光システムとしてunstable resonator opt-icsと50【bounded integral】, 両凸FL86mmレンズを用い, 600μmファイバーに約75%の高い導光率を得た. 安定発振にはプラズマチューブ内圧を8mBar以下に保つべきであった. 8.3%イントラリポスを用いた簡単な膀胱壁全照射機を試作し, これを用いて家兎移植膀胱腫瘍, 広汎な膀胱癌15症例にintegral PDTを行い, 20J/cm^2が至適光量で本機の有用性が認められた. 9.UV光とホトカウンティング撮像装置を用いた内視鏡的HpD螢光画像化システムを考察し, 実験腫瘍においてフィルターR60とDIFを併用し高解像力を得た. 今後臨床的に有望と考えられた.
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