研究分担者 |
田中 弘文 昭和大学, 歯学部, 助手 (30146899)
宮浦 千里 昭和大学, 歯学部, 助手 (20138382)
高橋 直之 昭和大学, 歯学部, 講師 (90119222)
新木 敏正 昭和大学, 歯学部, 講師 (90138420)
阿部 悦子 昭和大学, 歯学部, 助教授 (70119147)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1985年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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研究概要 |
1.マクロファージの融合と活性化に伴う脂質代謝の変動 マウス肺胞マクロファージは1α,25(OH)_2D_3の作用により活性化と融合をおこす. 一方, LPSやretinoic acidは肺胞マクロファージを活性化する作用のみを持つ. そこで1α,25(OH)_2D_3,LPS,あるいはretinoic acidを添加した肺胞マクロファージの脂質代謝の変動を, ^<14>C-酢酸,^<14>C-脂肪酸を用いて比較検討した. その結果, 三種の薬物に共通してトリグリセリドの合成促進が見出された. また, このトリグリセリド合成は, 不飽和脂肪酸に対する選択性の高いジアシルグリセロール・アシルトランスフエラーゼ活性の亢進によることが明らかとなった. 2.活性型ビタミンDによって合成される特異的蛋白質の解析 1α,25(OH)_2D_3が肺胞マクロファージの融合を促進する際, SAMDCの阻害剤であるMGBGの添加により蛋白合成とマクロファージの融合が同時に阻害されることから, スペルミジンを介した蛋白合成が必要であることが示唆された. そこで, ^<35>S-メチオニンを用いてマクロファージをラベルした後, 一次元の電気泳動(SDS-PAGE)を行ない, 合成された蛋白質を分離した. その結果1α,25(OH)_2D_3に特異的でMGBG依存性に出現する6種(分子量42K〜142K)の蛋白が検出された. これらの蛋白質のマクロファージの融合に対する関与を今後明らかにしたい. 3.Mitogen刺激によって脾細胞から産生される蛋白性因子の精製 マウス脾細胞から産生される破骨産生刺激因子(OAF)の精製を進めたところ, 白血病細胞の分化を促進する作用を持つD-factorに骨吸収活性のあることが見い出された. また, この精製D-factorは骨髄細胞の培養系において破骨細胞に類似した多核巨細胞の形成を促す一方, 骨芽細胞に対しては軽度な増殖促進作用を示した.
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