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舞台の時間・舞台の空間-その成立と構造-

研究課題

研究課題/領域番号 60450005
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 美学
研究機関神戸学院女子短期大学

研究代表者

阿部 好一  神戸学院女子短期大学, 教授 (60175180)

研究分担者 黒坂 俊昭  神戸学院女子短期大学, 講師 (60195584)
塚田 康弘  神戸学院女子短期大学, 講師 (90155333)
上倉 庸敬  大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 助教授 (90115824)
岡田 行雄  神戸学院女子短期大学, 文芸科, 講師
研究期間 (年度) 1985 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード舞台の時間 / 舞台の空間 / 多義性 / 流動性 / 異化 / 観客 / 演技 / 劇場 / 舞台時間 / 舞台空間 / 舞台言語 / 現実
研究概要

舞台における空間と時間について, その特色を明らかにし, 併せて現代演劇の独自性と将来への展望を考察した. 舞台の空間については, その一種の「曖昧さ」に着目した. たとえば映画では, カメラは対象を接写から遠景にいたるまで様々の距離において把えることが出来る. この事実は, 映画空間が観客の目にとって自由に縮小・拡大するのと同じ意味を持つ. 演劇の場合, 観客にとって舞台空間はつねに一定の大きさと形態をしか持てない. だから時にはストーリー展開に直接関係のない夾雑物まで観客の目にさらけだす. このことは舞台空間の不自由さと否定的に考えられているが, チェーホフやウェスカーの作品のある場面のように, 舞台上のふたつの人物群が互いに無関係な行動, 台詞をとることによって本来の意味以上の深い意味を表わすことがある. この「多義性」は極めて演劇的な表現である. と我々は考える. ついで舞台の時間については, その「流動性」に着目した. 映画に比べ演劇は, 時間の転換が不自由であると言われてきたが, 現代演劇では自由で柔軟な時間構造を持つようになってきている. それらは主として演出の技法によって試みられてきたが, 近年はシェーファーの『アマデウス』のように, ドラマトウルギーそのものに自由な流動性を持つものが現われている. その流動性は, ドラマに一種の「抽象性」をとりいれることによって保証されている, と我々は考える. 現代演劇にあらたな可能性をもたらすものは, 「再生された異化」であろう, と我々は推定する. 演劇のコミュニケーションは, 舞台上の人物相互のあいだに行なわれるものと, 舞台・客席のあいだに行なわれるものとの二重構造を示している. しかし実際の演劇の場では, 多くの観客はこの両者を混同し, 舞台上の人物に同化しがちである. だからこそブレヒトは「異化」が必要であると考えた. 現代演劇はこの異化を, あたらしい技法によって, 再活性化するのだ.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 阿部好一: 神戸学院女子短期大学紀要. 20. 1-12 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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