研究課題/領域番号 |
60450008
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 国立国際美術館 |
研究代表者 |
村田 慶之輔 (1986) 国際美館, その他, その他 (10125221)
小倉 忠夫 (1985) 国立国際美術館
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研究分担者 |
建畠 晢 国立国際美術館, 学芸課, 研究員 (50125217)
塩田 昌弘 国立国際美術館, 学芸課, 研究員 (40125216)
栄楽 徹 国立国際美術館, 学芸課, 主任研究官 (30125215)
中村 敬治 国立国際美術館, 学芸課, 主任研究官 (70066231)
三木 多聞 国立国際美術館, 館長 (40000377)
EIRAKU Toru Senior Curator
MIKI Tamon Director
NAKAMURA Keiji Senior Curator
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | カリグラフィー / 墨象 / ジェスト(身振り) / 写意表現 / アンフォルメル / 抽象表現主義 / タシスム |
研究概要 |
本研究では、20世紀絵画における東洋的な表現を、まず次のように整理した。空間構成の面からは、第一に省略法による背景処理がある。これは東洋美術でのいわゆる「余白」の効果を、図と地の相関として捉え直すものとも言え、従来のヨーロッパ絵画にはない表現法の導入であった。第二に、線を主体とした構成があげられる。これは油彩画の"塗る"という方法には見られない、新たな可能性を絵画にもたらし、またカリグラフィックな形象にも結び付くものであった。第三に技法面からは、偶然性や即興性への志向がある。見方によれば、これは水墨的表現を合理主義的な構成に対立するものとして捉え、その意図的な導入によって、構築的ではない自在な空間や、オールオーヴァーな空間として、画面を活性化させるものであったとも言えよう。第四に色彩の点では、墨の使用に密接に関係した、モノクロームによる表現の問題がある。上記の四点を中心に、各研究者は、個別の問題の検討を行なった。要約すれば 1.絵画と書の問題との相関に関する研究。 2.サイ・トゥオンブリを中心にした、描くというジェスト(身振り)の絵画における意味の研究。 3.マーク・トビーの来日の際の禅寺における修行の、彼の絵画にもたらした影響の研究。 4.アンリ・ミショーを中心にした、絵画における記号的なイメージと、カリグラフィーとの関係の研究。 5.現代中国における水墨画の諸傾向の研究。 詳細は、研究代表者の総論とともに、研究成果報告書として発表した。
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