研究課題/領域番号 |
60450013
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平野 俊二 京大, 文学部, 教授 (50046869)
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研究分担者 |
AKASE EISUKE FACULTY OF LETTERS, KYOTO UNIVERSITY
HIRANO TOSHITSUGU FACULTY OF LETTERS, KYOTO UNIVERSITY
YAMAGUCHI MASAHIRO FACULTY OF LETTERS, KYOTO UNIVERSITY (30191240)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 強化-非強化¨ / 交替学習 / 海馬 / 作動記憶 / オペラント反応 / シロネズミ |
研究概要 |
シロネズミのオペラント反応を交互に強化,非強化とする単純交替課題において、(1)Go No-Go型の交替反応獲得の行動経過と、(2)先行試行の作動記憶に関する海馬の機能を検討した。 出入可能なリトラクタブル・レバーによる予備訓練で、食物強化のレバー反応を習得した動物に、強化-非強化の交替訓練を行った。交替果題では試行の開始予告信号として純音刺激を呈示し、0.5秒後に動物にレバーを提供した。試行間間隔はVI-60Sで、奇数番目の試行を強化,偶数番目の試行を非強化とした。強化240試行と非強化240試行を1セッションとし、3〜7日の訓練を行った。その期間中、各試行ごとに、信号音に対する動物の運動反応,レバー反応潜時,海馬のマルチユニット活動を記録した。 実験第1部では主として行動学的検討を行い、信号音以外に他の機器の作動音が動物の反応に影響している可能性がみられたので、実験第2部で条件を改善し、海馬の作動記憶の役割を検討した。 以上の実験の結果、交替課題において非強化試行でレバー反応潜時の増大を示す分化反応が形成された。レバー反応にみられる分化は、信号音に対する運動反応においても見出された。即ち、強化試行を告げる信号に運動の増大を、また非強化試行の信号に運動の減衰を生じ、レバー呈示前の信号への分化反応が明らかにされた。 海馬ユニットの活動は、行動上の分化反応出現の初期段階において、信号刺激への分化応答を示した。先行試行の作動記憶について、信号刺激呈示前の発火レベルを比較した結果、強化と非強化試行間にレベル差が見出された。その特徴として、交替訓練の初期過程にレベル差を生じ、訓練の経過とともに消失する傾向があった。この結果から、先行試行の作動記憶に関する海馬活動について考察した。
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