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チンパンジーにおける数の概念の形成

研究課題

研究課題/領域番号 60450014
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 心理学
研究機関京都大学

研究代表者

室伏 靖子  京大, 霊長類研究所, 教授 (80027482)

研究分担者 浅野 俊夫  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (30027487)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1985年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
キーワードチンパンジー / 数の保存 / 条件性見本合せ / 条件性弁別 / 推移律 / 論理的推理
研究概要

目的:昨年度に、ランダム・パタンで呈示されたドットの数に合せて、アラビア数字(1〜7)を選択することを学習した1頭のチンパンジー、アイ(メス,推定年令9〜10歳)の数の概念を明確にするために、次の2実験を実施した。
実験1:大きさの違うドットの混合パタンを用いて、数のマッチング行動を統制している弁別刺激が、量的要因(とくに密度)ではなくて、数であることを検証した。訓練時のドット(直径2cm)を1.5または1cmのドット,1ヶ,2ヶ,3ヶと置換することによって、数と密度(単位面積に占めるドットの面積)の1対1の対応関係を変え、たとえば3と6でも同じ密度をもつような刺激系列がつくられた。その結果、1・2cm混在のパタンで正答率の低下が5と6に生じたが、しかし全体の成積は85%以上を維持し、ドットと数字のマッチング行動は、数を弁別刺激として行われていることが明らかになった。すなわち、アイは基数1〜7を習得した。
実験2:序数の訓練を開始する第1段階として、数系列の形成を次の方法で試みた。まず条件性刺激として漢字の"大"または"小"を呈示し、1対の数字キイ(たとえば3と4)のうち、大きい方(4)かまたは小さい方(3)を選ぶことを訓練した。1と2から始め、学習完成後3、次に4と順次大きい方の数字を1個ずつ加えた。数系列1〜7の隣接数字からつくられた6対内の、大小による条件性弁別は、いずれも5セッション以内で学習を完成した。その後訓練には用いられなかった非連続の数字対、たとえば2と4,3と5などをプローブ・テスト試行として挿入し、推移性(transitivity)が成立するかをしらべた。結果は、テスト対の大の正答率は有意に高く、1→7方向への推移律の獲得を示した。しかし小の正答率は対間に差があり、逆方向推移はみとめられない。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 室伏靖子: 日本心理学会第50回大会発表論文集. 336 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Murofushi, K., et al.: "Symbolic matching to the number of dots by a chimpanzee." The Annual of Animal Psychology. 35. 59 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Murofushi, K, & Asano, T.: "Acquisition of the number 1 to 7 in a chimpanzee." The Proceedings of the 50th. Annual Meeting of the Japanese Psychological Association. 336 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Murofushi, K., et al.: "Symbolic matching to the numbers of dots in a chimpanzee (in preparation)."

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Murofushi, K., et al.: "Numerical reasoning in a chimpanzee: Large-small discrimination between numerals and transitivity"

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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