研究概要 |
(1)設備備品費・消耗品費関連の研究実績. 本年度の設備備品費は、VLBI関係の図書(1冊),パーソナルコンピュータ用ハードディスク,およびコピースタンドである。特にハードディスクは、天体写真上の大量の画像データの処理のために使用され、これまでにない厳密な方法で写真星像の中心位置測定の途が開かれた。またコピースタンドは、前年度購入のTV画像入力カメラのスタンドとして使用し、各種の画像データのデータベース化に使用した。 (2)旅費関係の研究実績 本年度は主としてシュミット望遠鏡観測のために旅費を使用し、本年度内に東京天文台木曽観測所において、14種類のクエーサにつき延べ46枚のシュミットプレート観測の実績が得られた。 (3)観測・測定面での研究実績. 本研究において重要となる作業は、1)電波源リストの作成,2)電波源周辺の子午環観測星リストの作成,3)そのリストにもとづく子午環観測の実行、4)同シュミット観測および測定,および5)基準系の構成、である。この中で3)については本年度中の観測スケジュールに組み込まれ、部分的に完了した。また4)については、全天を行なうために1年間の観測を必要とするが、本研究費は60年度後期に追加採用となったものであるため、共同観測利用手続上の理由により、一部を62年度に持越している。なお61年度の観測実績としては天球赤経の3分の2をカバーしており、特に5)の最終目標のために必要な基準電波源0229+131については完了した。 (4)理論面での研究実績. 郵政省電波研究所におけるVLBI観測で決定された基準電波源を用いた基準カタログのコンパイルを行なった。
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