研究課題/領域番号 |
60460022
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 高エネルギー物理学研究所 |
研究代表者 |
阿部 和雄 高エネ研, その他, 助教授 (80167931)
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研究分担者 |
宮野 和政 新潟大学, 理学部, 助教授 (10011529)
堺井 義秀 高エネルギー物理学研究所, トリスタン計画推進部衝突ビーム測定器研究系, 助手 (90170571)
真木 晶弘 高エネルギー物理学研究所, 物理研究系, 助教授 (40044755)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | ドリフトチェンバー / ゼノンガス / ローレンツ角度 / フラッシュADC / シンクロトロン副射 / エックス線 |
研究概要 |
ゼノンガスのドリフトチェンバーとしての特性を調べるための小型チェンバー,およびジェットセル型のチェンバーを試作した。ゼノンガス特性のうち、ガス増巾率とドリフト速度の測定結果はこれまでに文献に発表されているデータとほぼ一致している。一方磁場の影響によるドリフト方向の電場方向からのづれ(ロレンツ角度)についてはこれまでに系統的な測定結果が存在しないが、我々の測定方法が正しいかどうかチェックするためまず結果が発表されているアルゴンとエタンが50%づつ混合したガスを用いて実験を行った。我々の方法が正しいことを確かめた上でゼノンガスに少量のプロパン,エタン,メタン等のクエンチガスを混合してロレンツ角度を測定した。結果は簡単なガスドリフトのモデルから予想されるよりかなり大きな値となることがわかった。これは磁場中で作動するゼノンガスを用いたドリフトチェンバーを設計する際に重要な事である。 ジェットセル型ドリフトチェンバーの電場形成は宇宙線テストで行ったがチェンバーの端の方でのゆがみがあることがわかったがそれ以外ではコンピューター計算とよく合っている。このテストはゼノンにくらべて安価なアルゴンガスを用いて行った。ゼノンガスを用いて同じ測定を行うことはゼノンガスを回収することが出来ない限り非現実的である。またこのチェンバーからの信号読み出しは100MHZで波型を記憶するフラッシュADCを用いたが宇宙線トラックに関しては予想通りの精度が得られた。しかしエックス線の吸収によって出来るクラスターの測定はゼノンガスを使用したいと無理であり今度に残された課題である。
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