研究課題/領域番号 |
60460063
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 猛 阪大, 基礎工学部, 助教授 (80153617)
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研究分担者 |
藤原 康文 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (10181421)
喜多 定 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (10029449)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ホットエレクトロントランジスタ / 超伝導 / 金属-半導体積層構造 / ヘテロエピタキシャル / プラズマクリーニング |
研究概要 |
本研究は、従来にない新しい原理にもとずく画期的な超高周波・高速トランジスタの発案,試作実験,そしてその高性能化に不可欠な金属-半導体ヘテロエピタキシャル積層技術に関する一連の基礎的研究を推進するものである。まずトランジスタの超高速化の原理探求において、ホットエレクトロントランジスタのベース抵抗低減がその鍵となることを理論的につきとめて、超伝導ベースを導入した究極デバイス"スーパーHET"を提案した。早速GaAs-Nb-Insbで構成する試作トランジスタを用いる予備実験を行ない、かなり良好な静特性を得るに至った。 特性の改善には超伝導金属-半導体レテロエピタキシャルが不可欠となることが判明し、GaAs-Nbエピタキシャル積層構造の研究を開始した。本来、この組み合せでなるエピタキシャル成膜は激しい合金化などのために困難とされてきた。しかし、本研究では水素プラズマによるGaAS表面のその場クリーニング法の開発,温度の最適化,そしてNbのインターラプト抬積法の開発により、エピタキシャル成膜に成功を修めた。エピタキシャルの段階はRHEEDにより常に結晶の観察を行ない、基板表面が清浄化されていく過程とNbの抬積の様子を観察した。この新しい手法は他の半導体基板に対しても適用したところ、AlGaAsやInP結晶でもうまくいくことが判った。この新しい金属-半導体エピタキシャル成長は、世界的にも初めての成果である。 以上の基本技術を今後はスーパーHET作製に適用して、理論予測される超高性能トランジスタの実現を計る予定である。
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