研究課題/領域番号 |
60460078
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岸 輝雄 東大, 工学部, 助教授 (40011085)
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研究分担者 |
小幡 義彦 日本大学, 生産工学部, 助手 (10139107)
山口 楠雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00013102)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 高温構造用セラミックス / 微視割れ / 最終不安定破壊 / 三次元位置標定 / 放射型式 / 破壊靭性 / グリーン関数 / アルミナ |
研究概要 |
1.研究目的:構造用セラミックスの開発における最大の課題はその脆性克服にあり、微視割れまたは相変態を利用した靭性の向上が試みられている。本研究では著者らの開発したAE原波形解析手法をセラミックスの破壊試験に適用し、最終不安定破壊以前に生ずるAE信号より三次元位置標定を行ない。放射型式計測により、割れモードを決め、微視割れと変態の区別を行ない、且つ原波形解析により、割れの大きさを定量的に評価し、微視割れの形成と破壊靭性(KIc)の関係を明らかにする。 2.計測システムの確立:従来の2チャンネルの波形収録装置を拡大して6チャンネルのAE波形収録装置を完成させている。まず、変換子は擬似音源を用いた定量校正装置を作成し、その応答関数を求めている。一方、媒体のグリーン関数は擬似音源を用いる手法および差分法によるシミュレーションによりITCT試験片について解が得られている。特に信号レベルの小さいセラミックス用に、低ノイズプリアンプを試作している。これらの応答関数を用い、逆たたみ込み積分によりAE原波形を求めるシステムを確立した。同時に、AE波の到達時間差より三次元位置標定を行うプログラムを開発した。 3.研究経過:ITCTアルミナの破壊靭性試験に伴い発生するAEを計測し、主き裂進展に先行して生ずる10〜20μmの微視割れを定量的に検出評価している。また、最終不安定破壊直前には100μm程度の微視割れが生ずることを明らかにしている。この結果より、破壊靭性向上に寄与する有益な微視割れと、最終破壊につながる割れの分類が可能になる。また、6チャンネルの計測によるAE発生の位置標定を行ない、破壊源との対応に成功している。
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