研究課題/領域番号 |
60460087
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増沢 隆久 東大, 生産技術研究所, 教授 (60013215)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1985年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 放電加工 / 放電研削 / ワイヤ放電研削 / 微細加工 / 微細軸 / NC |
研究概要 |
インクジェットプリンタ用ノズル等を加工するために必要な放電加工用電極、あるいは微小打ち抜き用ポンチなど、直径数十μm前後の極めて細い軸の成形が必要となっている。本研究ではこのような微細軸を精度良く加工する方法としてワイヤ放電研削法をとりあげ、その基礎的特性をしらべ、また極微小径の軸加工、微細穴加工への応用、異形断面軸の成形等の応用試験を行った。ワイヤ放電研削法は、例えば直径200μm程度の細いワイヤをワイヤガイドに沿って走行させ、これを電極として放電研削を行うもので、ワイヤガイドの位置で加工を行うために、いわゆるワイヤ放電加工に比べ高い加工精度が得られる。テーブルと主軸の2軸を制御する試作装置による加工実験で明らかとなった主な点は、(1)仕上がり軸の長手方向の直径変動は1μm以下に抑えられる。(2)テーブルの座標原点の設定精度は直接に仕上がり直径精度に影響を与える。(3)切り込み量および放電回路のコンデンサ容量が大きいほど放電間隙が大きくなる。(4)加工材料の違いは加工精度には大きな影響を及ぼさないが、加工時間、表面性状にはかなりの影響が見られ(タングステン、超硬合金、銅、高速度鋼の4種を試験)。(5)ワイヤ放電研削装置により電極作成を行い、そのままその装置上で放電穴あけ加工を行うことができる(黄銅、銅、モリブデン、SUS304、Ti【B_2】-【B_4】Cについて試験)などである。切り込み量とコンデンサ容量については、放電間隙の変動を相殺するオフセット量をNC制御系のメモリに表としてセットすることで、加工精度への影響を低減できることが確認された。さらに4軸制御の加工装置を試作し、多角形断面の細軸を成形できることを確認した。以上の結果、この方法が種々の形状の微細軸加工を精度良く行うために有効な手段であることが明らかとなった。
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