研究課題/領域番号 |
60460102
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
辻 裕 阪大, 工学部, 助教授 (10029233)
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研究分担者 |
田中 敏嗣 大阪大学, 工学部, 助手 (90171777)
吉岡 宗之 大阪大学, 工学部, 助手 (10029267)
森川 敬信 大阪大学, 工学部, 教授 (60029741)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 混相流 / 乱流 / スペクトル |
研究概要 |
本研究は、混相流の問題の中で基礎的に重要な、乱れと粒子運動の相互作用に注目するもので、本実験では、乱れとして最も基本的とみなされる等方性乱れを選び、この乱れにおよぼす粒子の影響について調べることを第1の目的とした。そのために縦型水漕内を鉛直上方に向かう流れを作り、乱流格子により乱れを発生させた。工業的に問題となる混相流の多くでは、粒子径は最大渦と最小渦の大きさの中間域にある場合が多いので、本実験においては乱れのゴルモゴロフ・スケールよりも大きな粒子を用いた。流速の測定には熱膜プローブを使用し、粒子濃度や粒子速度の測定にはビデオカメラと画像処理装置を使用した。本研究の当初の予定では断面内で一様な乱れ場を実現することであり、事実単相流の状態では十分満足な乱れ場ができていた。しかし混相状態で一様な乱れ場を得ることは困難であった。そこで研究の第2段階として乱流境界層中の粒子と乱れの関係を調べることにし、上と同様の測定を行なった。得られた主な結果は以下の通りである。 (1)粒子を混入させる条件下で、速度および乱れ強度が一様な流れ場を作ることはきわめて困難である。 (2)粒子により主流の流体の乱れは増大し、また流れ方向の減衰の割合は低下する。 (3)粒子によって乱れのスペクトルの高周波成分が増大する。 (4)粒子濃度が高い場合の乱流境界層では、単相流では見られない低周波運動が認められる。
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