研究課題/領域番号 |
60460106
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北野 三千雄 東北大, 工学部, 助教授 (30005467)
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研究分担者 |
小林 秀昭 東北大学, 工学部, 助手 (30170343)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 燃焼 / 対向流双子火炎 / 火炎干渉 / 火炎強化 / 燃焼速度 / 火炎伸長 / 可燃限界 / 水素添加 |
研究概要 |
混合気流出部の直径が10mmのノズルバーナーを一対製作し、これを約16mmの距離に対向させて対向流型バーナーとした。両ノズルより組成の等しい混合気(プロパン-空気混合気)を等速度で流出させ、これに点火したときに形成される、澱み面に平行かつ対称な一対の火炎(双子火炎)について、火炎温度,濃度分布,燃焼速度,火炎間隔等のノズル流速依存を調査し、これに基づき火炎干渉による効果を検討した。また、双子火炎の可燃限界に関する理論的解析も行った。これにより次のような成果を得た。 1.あるノズル流速域において、流速と火炎温度および火炎間隔の関係に、干渉による火炎強化を示唆する特異な変化が現れることがわかった。 2.干渉直前および干渉時の火炎について行ったガス分析の結果によれば、両者における安定化学種の濃度分布に顕著な差がないことから、火炎干渉には活性化学種が重要な役割を果していると考えられる。 3.発火や発熱反応を促進する活性種を考慮した反応モデルを導入して、双子火炎と干渉効果のない一次元流炎の可燃限界についての理論解析を行い、双子火炎では、二枚の火炎の存在により、即ち火炎干渉により火炎が強化され、可燃限界が一次元流炎より広くなること示した。4.活性な燃料である水素をプロパンに加えて混合燃料とし、干渉への水素添加の効果を調べた結果、その効果は単純ではないが、希薄側では、添加量の増大とともに干渉流速域が広がり、干渉が強化されることがわかった。 5.レーザードップラー流速計を用いて求めた燃焼速度とノズル流速の関係にも、火炎温度と同様、傾向の急変する流速域が現れた。しかし、火炎面に垂直な方向の速度勾配に対する燃焼速度は単調に変化しており、従来のようにノズル流速を火炎伸長率と線形関係にあるパラメーターと見なすことはできないことが明らかとなった。
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