研究課題/領域番号 |
60460110
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉本 堅一 東大, 工学部, 教授 (10011074)
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研究分担者 |
宮本 康雄 東京大学, 工学部, 助手 (50010864)
小林 肇 東京大学, 工学部, 助手 (10010860)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1986年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1985年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 低剛性マニプレータ / 弾性リンク / 有限次元モデル / 最適1形サーボ系 / 分散階層制御系 |
研究概要 |
従来のロボットマニプレータでは、系の剛性を上げることにより位置精度の向上を計ってきた。しかし、それに伴なう重量増加のためエネルギ効率,高速運動特性の悪化を招いている。マニプレータのリンクの柔軟性を考慮した制御方式を開発すれば、マニプレータを軽量化できる。本研究では低剛性マニプレータの各関節毎に状態フィードバックを用いた分散階層型の制御系を構成し、低剛性マニプレータの高速高精度な実時間制御を実現した。得られた成果は以下のようにまとめられる。 1.低剛性マニプレータのモデル化では、柔軟リンク一次モードのみに注目し最も単純化したが、十分なモデル精度が得られた。高次なモデル化を行なっても複雑すぎて制御に適さない。 2.方程式の線形化に際し、一部非線形フィードバックを採用したが、これは単なる平衡点まわりの一次展開より良好な結果が得られた。 3.制振制御においては、動的撓み量を状態量としてフィードバックするのが有効である。 4.位置決め精度確保と残留弾性振動の抑制のため、関節部の固休摩擦に関するフィードフォワード補償が有効である。 5.さらに、負荷や摩擦の変化を補償し位置決め精度向上のため、各関節に1形サーボ系を構成する必要があった。 6.制御系の設計に当っては、振動モードの干渉によって生じる高次の振動モードをモード分解に基づく低次元化を行ったが試作したマニプレータは構造ダンピングが十分であったので、スピルオーバの問題は発生しなかった。
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