研究課題/領域番号 |
60460115
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
|
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
難波江 章 長岡技科大, 工学部, 教授 (10115115)
|
研究分担者 |
金沢 喜平 長岡工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (20134968)
赤木 泰文 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80126466)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
600千円 (直接経費: 600千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | 電力用能動フィルタ / 電圧形PWM変換器 / 空間ベクトル / 受動フィルタ / 瞬時有効電力 / 瞬時無効電力 |
研究概要 |
サイリスタ整流回路などの大電力周波数変換器は、スイッチングに起因する複雑な周波数成分をもつ高調波を発生し、送配電系統に種々の悪影響を及ぼす。しかし、従来のLCフィルタ(受動フィルタ)では、このような高調波を完全に除去することが難しく、GTOやSIサイリスタを用いた電力用能動フィルタの研究が進められている。 本研究は、筆者らが先に発表した瞬時無効電力の一般化理論をもとに、これを電力用能動フィルタの補償アルゴリズムへ応用し、以下の結論を得た。(1)4段直列多重電圧形PWM変換器を用いた電力用能動フィルタ(7kVA)を製作し、パワートランジスタの平均スイッチング周波数を2〜3kHzに抑えながら、第5.第7次高調波電流を装置の定格まで補償することを可能にした。また、効率は多重変圧器の損失を含めて92%が得られた。 (2)電力用能動フィルタの過渡特性は補償アルゴリズム、即ち補償電流指令値の演算回路に左右される。そこで、【p^*】,【q^*】演算回路に用いるローパスフィルタの特性と補償効果及びコンデンサ容量の関係を詳細に論じた。特に、基本波まわりの側帯波の補償に対しては、カットオフ周波数の異なったローパスフィルタを用いることにより、優れた補償効果が得られることを実験的に確認した。 (3)電力用能動フィルタの直流電圧やスイッチングリップル制用リアクトルの設計が適切でない場合、負荷に含まれる高次の高調波を除去できなかったり、スイッチング周波数が増加して損失が増大することがある。そこで、高調波補償特性と各設定定数の関係を空間ベクトルを用いて理論的に解析し、ディジタルシミュレーションと実験によって理論の妥当性を論じ、実規模の電力用能動フィルタ(数百〜千KVA)の設計法を確立した。
|